「慢性リンパ性白血病の治療薬」の種類はご存知ですか?副作用も医師が解説!

「慢性リンパ性白血病の治療薬」の種類はご存知ですか?副作用も医師が解説!

メディカルドック監修医が慢性リンパ性白血病治療薬の種類・副作用・その他の治療法などを解説します。

鎌田 百合

監修医師:
鎌田 百合(医師)

千葉大学医学部卒業。血液内科を専門とし、貧血から血液悪性腫瘍まで幅広く診療。大学病院をはじめとした県内数多くの病院で多数の研修を積んだ経験を活かし、現在は医療法人鎗田病院に勤務。プライマリケアに注力し、内科・血液内科医として地域に根ざした医療を行っている。血液内科専門医、内科認定医。

「慢性リンパ性白血病」とは?

慢性リンパ性白血病は、白血球の一種であるリンパ球が異常に増えてしまう血液のがんです。進行はゆるやかで、症状が出ないことも少なくありません。しかし、進行にともなって正常な血液細胞が減り、だるさや息切れ、発熱などの症状が起こります。また、首やわきの下のリンパ節が腫れたり、肝臓や脾臓が腫れてお腹の圧迫感が起こったりすることもあります。

慢性リンパ性白血病の治療薬の種類

慢性リンパ性白血病の治療は近年大きく進歩しました。従来の抗がん剤に加え、飲み薬を中心とした新しい薬が数多く登場し、治療の選択肢が増えています。ここでは、どのような種類があるかを解説します。

BTK阻害薬

BTK阻害薬は、現在の慢性リンパ性白血病治療の中心となっている薬です。がん細胞が増えるために必要なBTKというタンパク質の働きをブロックすることで、がん細胞の増殖を抑えます。従来の抗がん剤に比べて体への負担が少なく、飲み薬であるため外来に通院しながら治療を続けることができる点が特徴です。代表的な薬には、イブルチニブ、アカラブルチニブがあります。

抗CD20抗体

慢性リンパ性白血病細胞の表面にあるCD20抗原という分子を標的とした薬です。この分子を標的とし、がん細胞を破壊します。点滴で投与される注射薬で、オビヌツズマブ、リツキシマブといった薬があります。特にオビヌツズマブはBTK阻害薬と組み合わせて使用される場合があり、初回の標準治療のひとつとされています。

BCL-2阻害薬

BCL-2阻害薬は、がん細胞がもっている「壊れにくくなる仕組み」を解除し、自然に壊れるよう導く薬です。代表的な薬にベネトクラクスがあり、再発した場合や、最初の治療が効きにくい場合に用いられます。抗CD20抗体であるリツキシマブと組み合わせて投与されます。

化学療法

化学療法は、従来から使われてきた抗がん剤による治療です。フルダラビン、シクロホスファミド、リツキシマブを組み合わせたFCR療法や、ベンダムスチンとリツキシマブを組み合わせたBR療法などがあります。近年では、BTK阻害薬やBCL-2阻害薬など新規治療薬が増えてきて、使用の機会が減っています。

造血幹細胞移植

慢性リンパ性白血病はここまでご紹介した治療薬で治療を行うことが一般的です。しかし、急激に病状が進行し、より悪性度が高いリンパ腫へ変化した場合、造血幹細胞移植が行われることもあります。造血幹細胞移植は、強力な治療で患者さんの白血病細胞を死滅させ、その後健康なドナーからもらった造血幹細胞を体内に移植する治療です。体への負担が強い治療のため、移植をするかどうかは年齢や全身状態などから慎重に検討する必要があります。

配信元: Medical DOC

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