お酒を飲むと吐くのはどうして?メディカルドック監修医がお酒を飲むと気持ち悪くなる原因・吐くと楽になる原因などを解説します。

監修医師:
岡本 彩那(淀川キリスト教病院)
兵庫医科大学医学部医学科卒業後、沖縄県浦添総合病院にて2年間研修 / 兵庫医科大学救命センターで3年半三次救命に従事、近大病院消化器内科にて勤務 /その後、現在は淀川キリスト教病院消化器内科に勤務 / 専門は消化器内科胆膵分野
お酒を飲むと気持ち悪くなる原因

脳への影響
脳の中でも最後野(さいこうや)という部分は毒物などを感知し、嘔吐中枢を刺激、嘔吐を促します。アルコールを多量に摂取、アルコールの濃度やその代謝物であるアセトアルデヒドの濃度が上がった場合、この最後野が刺激されるため、吐き気、嘔吐を催します。
胃粘膜などへの影響
ビールやワインなどの醸造酒は胃酸分泌を増やすと報告されています。特にアルコールの主成分であるエタノール以外にも醸造酒に含まれる糖には胃酸分泌を促すという報告もあります。その結果、胃酸が過多となり、急性胃炎などの胃の粘膜の障害、炎症を引き起こします。この「炎症」により気持ち悪くなる、吐きたくなるという症状が出ることがあります。
アセトアルデヒド
アルコールは身体の中に入ると、アセトアルデヒドという物質に一度分解され、その後無害な物質に代謝されます。このアルコールが分解される過程でできる「アセトアルデヒド」という物質は、身体に有害なものになります。
お酒を飲みすぎた場合、アセトアルデヒドが無害な物質に分解される過程が追い付かず、体の中に溜まっていきます。このアセトアルデヒドが血中の濃度が高くなることで吐き気を引き起こすことがあるのです。
その他
アルコールそのものではありませんが、アルコールの利尿作用で脱水が起こったり、血糖の低下、体内の電解質バランスの崩れが起こることもあります。これらにより嘔気嘔吐等様々な症状が起こることもあります。
お酒を飲んで気持ち悪くなるのは何時間後?

お酒を飲んでから症状が出るまでの時間はどのぐらいなのでしょうか。答えは人や状況によって異なります。お酒を飲んで気持ち悪くなる原因としては高濃度のアルコールやアセトアルデヒドです。そのためどんな濃度のアルコールをどのぐらいのスピードで、どのぐらいの量飲むかでも変わってきます。また、人によってはアルコールやアセトアルデヒドの分解速度も異なります。アルコールの分解が早ければ早いほどアセトアルデヒドができてきますし、アセトアルデヒドの分解が遅ければ遅いほどアセトアルデヒドは溜まります。一般的にはアセトアルデヒドがある程度蓄積される1~4時間程度とも言われますが、その時の状況、どんな人かでどのぐらいの時間かは変わってきます。

