●「勝手にDNA検査をした」後ろめたさに耐えられるのか
──家族に無断でDNA検査をすることにより、どんな悩みが生まれたり、どんなトラブルを引き起こすでしょうか。
難しい問題ですね。
DNA鑑定が簡単にできるようになった時代です。「托卵」だと疑いを持ってしまうと、「確かめたい」と思うのは仕方がないことかもしれません。
ただ、家族に無断でDNA検査をしたことが発覚した場合、「信頼されていなかった」「裏切られた」といった思いを家族間に生じさせることになり、トラブルは必至です。
また、結果として「托卵」ではないことがわかって安心したとしても、家族に無断で検査をしたことで、その後ろめたさや罪悪感を抱えて家族と過ごしていかなければならないことになります。
そのような大きな心の負担に耐えきれなくて家族に明かしたり、うっかりバレてしまうこともあるかもしれません。
ですので、無断のDNA検査を行うことは、できる限り避けた方がいいと思います。
●祖父母「よかれと思って知らせた」→息子や孫「知りたくなかった」→家族崩壊も
実際に検査で妻の「托卵」が発覚すれば、その事実を祖父母が隠しておくことはできないでしょう。
しかし、息子や孫からしたら「知りたくもなかった」とかむしろ「知らなくてもよかった」事実を、本人の知りたいというタイミングや意思を尊重せずに知らされることになります。
そのことで家族が崩壊する可能性もあり、息子や孫から恨まれることも考えられます。
祖父母としては「息子のことを思って」とか「良かれと思って」したのに、むしろ息子から親子の縁を切られてしまう、という可能性もあります。
無断のDNA鑑定とは、このような展開を招く可能性があります。
くれぐれも無断ではなく、息子夫婦と十分に話し合った上で、慎重になって進める必要があると考えます。
【取材協力弁護士】
原口 未緒(はらぐち・みお)弁護士
東京弁護士会所属。心理カウンセリング・アカシックリーディングも併用しながら、こじらせない円満離婚の実現を目指します。著書『こじらせない離婚―「この結婚もうムリと思ったら読む本」(ダイヤモンド社)
事務所名:法律事務所mio.
事務所URL:https://www.mio-law.com/

