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子どもの花粉症治療に広がる選択肢 「舌下免疫療法」で目指す体質改善とは【医師監修】

子どもの花粉症治療に広がる選択肢 「舌下免疫療法」で目指す体質改善とは【医師監修】

「春になるとくしゃみや鼻水が止まらない……」。そんな花粉症の悩みは、いまや大人だけのものではありません。近年では花粉症の低年齢化が進み、保育園や小学校でもマスク姿の子どもを見かけるようになりました。今回は、「舌下免疫療法」による根本治療について、せいせきこどもクリニックの松本崇宏先生にお話を伺いました。

松本 崇宏

監修医師:
松本 崇宏(せいせきこどもクリニック)

聖マリアンナ医科大学卒業。順天堂大学医学部附属静岡病院 初期臨床研修修了。その後、東京都立多摩北部医療センターや東京都立小児総合医療センター、東京都立多摩南部地域病院などで経験を積み、2025年5月に「せいせきこどもクリニック」を開院、院長となる。東京都立小児総合医療センター、東京都立多摩南部地域病院でも診療を続けている。日本小児科学会、日本アレルギー学会、日本外来小児科学会の各会員。

花粉症が起こる原因とは 子どもでも発症することはある?

花粉症が起こる原因とは 子どもでも発症することはある?

編集部

はじめに、花粉症は起こる原因について教えてください。

松本先生

花粉症は、体が花粉という異物に過剰反応する「アレルギー反応」によって起こります。体が花粉を敵とみなし、免疫が働きすぎることで、くしゃみや鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどの症状が現れます。スギやヒノキのほか、ブタクサやイネ科の花粉でも発症することがあります。

編集部

花粉症というと大人が発症しているイメージですが、子どもでも花粉症になるのでしょうか?

松本先生

なります。以前は大人の病気と思われていましたが、最近は発症の低年齢化が進み、2〜3歳から症状が出るお子さんもいらっしゃいます。特にダニやハウスダストなどの通年性アレルギーがある場合、花粉にも反応しやすくなります。小さなお子さんでは自分で症状をうまく訴えられないことも多いため、保護者が変化に気づくことが重要です。

編集部

どんな症状があれば花粉症を疑うべきでしょうか?

松本先生

透明でサラサラした鼻水が長く続いたり、くしゃみを何度も繰り返したりする場合は注意が必要です。鼻づまりで口呼吸が増えると、夜いびきをかく、集中力が続かないといった影響もあります。風邪が治っても鼻水が止まらないようなら、一度検査を受けるようにしましょう。花粉症は睡眠の質を低下させたり、学習パフォーマンスに影響が出たりすることもあり、早めの対応が生活の質を守ることにつながります。

編集部

どんな検査をするのか教えてください。

松本先生

問診とアレルギー検査で原因を特定します。血液検査で、花粉はもちろんのこと、スギやダニなど、どのアレルゲンに反応しているかを調べ、必要に応じて鼻の粘膜を確認します。最近では、少量の血液で多項目のアレルゲンを調べられる検査も普及しており、子どもでも比較的負担少なく受けられるようになっています。

舌下免疫療法とはどんな治療?

舌下免疫療法とはどんな治療?

編集部

花粉症に対して体質改善を目指せる治療ってあるのでしょうか?

松本先生

アレルゲンを少しずつ体に取り入れ、免疫を慣らしていく「舌下免疫療法」という方法があります。スギ花粉やダニのエキスを錠剤として舌の下に1分ほど置き、その後飲み込みます。アレルギーの原因に直接働きかけ、体質を改善していく治療です。根本治療が可能な数少ない方法として、世界的にも標準治療のひとつとされています。

編集部

抗アレルギー薬とはどう違うのですか?

松本先生

抗アレルギー薬は鼻水やくしゃみなどの症状を一時的に抑えるもので、根本的な体質改善まではできません。一方の舌下免疫療法は、アレルゲンに対する過剰な反応を少しずつ和らげていく治療で、長期的な改善が期待できます。毎年つらい症状に悩まされる方や、薬の副作用を避けたい方にも有効な選択肢となり得ます。

編集部

子どもでも受けられるのでしょうか?

松本先生

そうですね。5歳前後から始めることが可能です。自宅で毎日服用しますが、最初の1回は医療機関でおこないアレルギー反応が出ないかを確認します。その後、毎日服用することで、アレルギー反応を起こしにくい体質へと変えていくことができます。子どもは継続が難しい場合もありますが、保護者が習慣化をサポートすることで治療効果を最大限に引き出すことができます。

編集部

舌下免疫療法の注意点について教えてください。

松本先生

開始してからしばらくの間は、舌の下が少し腫れたり、口の中がかゆくなったりすることがありますが、多くは軽度で自然に落ち着き、重い副作用はまれです。どうしてもかゆみが我慢できない方は、口に含むだけで飲み込まない、というところから始めていきます。自己判断で中断せず、医師の指示に従って服用を続けましょう。

配信元: Medical DOC

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