
おなかが私に人権をくれない
本書の主人公・ポポ美は会社員。気が弱く、周囲への気遣いを忘れません。おなかの不調は日常茶飯事で、毎朝の出勤時、カレーなどの刺激物を食べた後、みんなで楽しく歌うカラオケボックス等々、予告なしにおなかがSOSを発するのです。とはいえ、以前からおなかが繊細だったわけではありません。〈初めての一人暮らし、初めての社会人生活、楽しいと思い込んでいたけど、ほんとうは無理をしていたのかも〉(〈 〉は同書からの引用、以下同)
と、ポポ美はうっすらと思います。ポポ美自身に実感がなくても、体は助けを求めているのではないかと、不安を覚えるのです。
いつおそってくるかわからない、おなかの痛みと下痢。薬も効かず、おなかにやさしい食事も受けつけない。まともな生活も送れず、ポポ美は涙ながらにつぶやきます。〈おなかが私に人権をくれない〉
胃腸科に行っても、原因がわからない
誰といても、何をしても、おなかが気になって楽しめない。悲観的になってしまうのもよくわかるのです。胃腸科へ行ってみても〈胃腸風邪〉〈胃腸炎〉〈ストレス〉と診断され、正確な病名はつきません。大腸内視鏡検査も問題なし。それでも続く、ポポ美のおなかの痛みと、心の痛み。原因が不明のため、対処のしようがなく、ポポ美は途方に暮れてしまいます。
















