悪性リンパ腫が進行した際の症状や原因とは?メディカルドック監修医が、体重減少や倦怠感などのサイン、ウイルス感染や遺伝子変異との関連を詳しく解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「悪性リンパ腫」の「初期症状にかゆみ」はある?医師が徹底解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
今村 英利(タイムルクリニック)
2009年新疆医科大学を卒業し、中国医師免許を取得。2019年に日本医師免許を取得。神戸大学大学院(腫瘍・血液内科学講座)にて血液悪性腫瘍の研究に従事。2019年に日本医師免許と医学博士号を取得。赤穂市民病院、亀田総合病院、新宿アイランド内科クリニック院長、在宅医療(訪問診療)などを歴任後、2024年9月タイムルクリニックに院長として着任。現在は、内科・皮膚科全般の疾患を幅広く診療している。
「悪性リンパ腫」とは?
悪性リンパ腫は白血球の中のリンパ球ががん化した血液がんです。悪性リンパ腫には、がん細胞の形態や性質により100種類以上の病気のタイプに分かれています。大きく分けると、ホジキンリンパ腫と非ホジキンリンパ腫に別れ、日本では非ホジキンリンパ腫が9割以上を占めています。
悪性リンパ腫が進行すると現れる症状
体重減少
悪性リンパ腫の症状が進行すると、特に食事制限をしているわけではないのに体重が減少することも少なくありません。悪性リンパ腫に限らず、悪性疾患の合併がある場合、がんによりエネルギーが消費され食事がとれていても体重が減ってしまうこともあります。悪性リンパ腫で体重減少が起こることもありますが、そのほかのがんや甲状腺疾患の可能性もあるため気になる症状がある場合には、まず内科で相談をしてみましょう。
食欲不振
悪性リンパ腫が進行すると、食欲がなくなることもあります。また、悪性リンパ腫が胃にできた場合には食欲不振が起こりやすいです。そのほかにも腹腔内のリンパ節や小腸、大腸に悪性リンパ腫が発生し、大きくなるとおなかの張った感じや圧迫感が起こることもあります。また、便秘となり、さらに進行すると腸閉塞を起こし食べられなくなることも考えられます。悪性リンパ腫でなくとも、食欲不振が持続する場合には何か病気が隠れている可能性が高いです。症状が持続する場合には、内科・消化器内科を受診し、相談をしてみましょう。
倦怠感
悪性リンパ腫が進行すると、発熱が持続したり、がんにより体力が消耗されることで体のだるさが続きます。体のだるさが持続する場合には早めに医療機関を受診して相談をしましょう。
貧血
悪性リンパ腫が進行し、骨髄に広がると赤血球がつくられにくくなり貧血が起こることもあります。また、悪性リンパ腫の治療の経過中にも治療の副作用として骨髄抑制があり、貧血が起こることも少なくありません。貧血が進行すると、動悸やむくみ、立ち眩みなどさまざまな症状がみられます。また、貧血が重度となると心不全を合併することもあり注意が必要です。
感染症
悪性リンパ腫はリンパ球ががん化する病気です。正常な免疫機能が損なわれ、感染症に対する防御ができなくなります。このため、感染症が起こりやすくなり、重症化することもあります。また、薬物療法や放射線療法の治療による副作用によって、白血球数が減少し感染症にかかりやすくなることも少なくありません。悪性リンパ腫と診断されたり、治療中の場合には普段から感染症に気を付けて過ごしましょう。

