強皮症の検査と診断

強皮症が疑われるときはどのような検査が行われますか?
全身性強皮症では、診察で皮膚硬化の範囲や指先の変化を確認したうえで、血液検査で自己抗体を調べます。あわせて、胸部CTや肺機能検査で間質性肺疾患を確認し、心エコーで肺高血圧症や心機能を評価します。爪の付け根の毛細血管を拡大して見る検査が役立つこともあります。限局性強皮症では、皮疹の診察が中心です。必要に応じて皮膚生検で組織を調べたり、深さや活動性をみるために超音波検査や造影MRIを行うこともあります。
参照:『全身性強皮症(SSc)』(一般社団法人 日本リウマチ学会)
強皮症の診断基準を教えてください
全身性強皮症では、手足の指をこえて皮膚の硬さが広がっているかを確認します。指だけに皮膚の硬さがある場合でも、指先の傷あと、肺の変化、血液検査でわかる自己抗体などを組み合わせて診断します。診断では、爪の生え際の毛細血管の変化や、指先の潰瘍、肺の病変も参考にします。限局性強皮症では、境目がはっきりした硬い皮膚の変化があるかをみます。必要に応じて皮膚の検査を行い、似た病気ではないことを確かめます。
参照:『全身性強皮症診断基準・重症度分類・診療ガイドライン』(公益社団法人 日本皮膚科学会)
強皮症は治療によって完治する病気ですか?
全身性強皮症は、現時点で根治が確立した病気ではありません。ただし、早い段階で病型と臓器病変を見極めることで、免疫抑制薬や抗線維化薬、血管拡張薬、胃酸を抑える薬などを使い分け、進行を抑えることが期待できます。限局性強皮症も、活動性のある時期に外用薬、光線療法、内服治療などを選ぶことで広がりを抑えられる場合があります。病勢が落ち着いても、色の変化、陥凹、関節の動かしにくさが残ることはあります。そのため、完治というより、病気の活動性を抑えながら機能と生活の質を保つことが治療の中心です。
参照:『全身性強皮症(指定難病51)』(難病情報センター)
編集部まとめ

強皮症の初期症状では、全身性強皮症と限局性強皮症を分けて考えることが欠かせません。全身性強皮症では、レイノー現象、手指の腫れ、皮膚のつっぱりに続いて、肺や消化管の症状が加わることがあります。限局性強皮症では、境界がはっきりした硬い皮疹や線状のへこみ、脱毛が手がかりです。早い段階では別の膠原病や皮膚疾患と見分けにくいため、症状が続くときは皮膚科や膠原病内科で相談してみてください。早期に評価を受けると、必要な検査につながりやすくなります。
参考文献
『全身性強皮症(指定難病51)』(難病情報センター)
『全身性強皮症(SSc)』(一般社団法人 日本リウマチ学会)
『限局性強皮症 Q1 限局性強皮症とはどんな症状をきたす病気ですか?』(公益社団法人 日本皮膚科学会)
『限局性強皮症 Q2 限局性強皮症にはどのような種類がありますか?』(公益社団法人 日本皮膚科学会)
『限局性強皮症 Q12 限局性強皮症の自然経過について教えてください?』(公益社団法人 日本皮膚科学会)
『限局性強皮症 Q15 限局性強皮症にはどのような治療がありますか?』(公益社団法人 日本皮膚科学会)
『混合性結合組織病(指定難病52)』(難病情報センター)
『限局性強皮症 診断基準・重症度分類・診療ガイドライン』(公益社団法人 日本皮膚科学会)
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