「捨てない」のは、想像以上に大変だった
とはいえ、実際に売るとなるとその手間は相当なもの。フリマアプリに出品するだけでも、リサーチや清掃、撮影、説明文の作成、梱包、発送と、その工程は膨大です。出せばすぐ売れるわけでもなく、時には1年近く売れない物や最後まで売れなかった物もあったといいます。
フリマアプリへの出品が面倒になったときは、街のフリーマーケットに出店することも。しかし自宅近くには会場がなかったため、車で片道1時間以上かけて向かい、時には4時間ほどかけて足を運ぶこともあったのだそうです。
出品したのは、20年以上手つかずだった両親のクローゼットから見つかった大量の洋服や本をはじめ、使われていない大型家具、さらに10年以上開かずの扉だった脱衣所から出てきた衣類や調理器具など。片付けても片付けても次々と不用品が現れ、出品しても終わりが見えない量に、何度も気持ちが折れそうになったといいます。
中でも特に苦労したというのが、キッチン用品の処分。使用済みの食器は買取店では引き取ってもらえず、大量の割れ物をフリーマーケットへ運ぶにも工夫が必要でした。フリマアプリで売れたとしても梱包の手間は避けられず、「捨てない」という選択の裏には想像以上の労力が伴っていたようです。
地道に片付けを続けた結果
苦労が続く中でも、続けることで少しずつ変化が見えてきました。安く売りすぎて指摘されることもあったものの、母は売れた品を丁寧に梱包するようになり、父も仕事の合間に発送を手伝ってくれるように。家族全員がこの暮らしに少しずつ慣れていき、実家の中は目に見えて変わっていったといいます。
こうしてフリマアプリへの出品を続けつつ、フリーマーケットや買取店にも繰り返し足を運び、3年以上にわたって実家の物を地道に売り続けたLinaさん。その総量は10トン以上に及び、売却額は総額約200万円にものぼったとのことです。

