オキシトシンの分泌が少ない人の特徴

オキシトシンの血中濃度が極端に低下することはまれですが、分泌や作用が十分に発揮されない場合、身体的・精神的な影響がみられることがあります。ここでは、オキシトシンの働きが低下した場合に考えられる特徴について解説します。
出産時の子宮収縮が止まる
オキシトシンは分娩時に子宮を収縮させる重要な役割を担っています。そのため、オキシトシンの分泌や作用が不十分な場合、陣痛が弱くなったり、分娩の進行が遅れたりすることがあります。
医療現場では、このような場合に合成オキシトシンが使用されることもあります。
出産後の乳汁分泌が阻害される
授乳時には、乳頭への刺激によってオキシトシンが分泌され、乳腺が収縮して母乳が分泌されます。
オキシトシンの分泌が十分でない場合、母乳が出にくい、授乳がスムーズに進まないといった問題が生じることがあります。これは母乳量そのものだけでなく、授乳に伴う安心感やリラックス感にも影響する可能性があります。
うつ症状などの原因となる可能性
オキシトシンは情動調節やストレス反応にも関与しているため、その作用が低下すると、気分の落ち込みや不安感、孤独感が強まる可能性が指摘されています。
一部の研究では、オキシトシン機能の低下とうつ症状や産後うつとの関連が示唆されていますが、あくまで多因子的な要素の一つと考えられています。
オキシトシンの出し方(増やし方)

オキシトシンは、特別な治療を受けなくても、日常生活の行動や環境によって分泌が促されることが知られています。ここでは、日常に取り入れやすい方法と、その背景にある考え方について解説します。
運動する
適度な運動は、ストレスホルモンの分泌を抑え、オキシトシン分泌を促す要因の一つと考えられています。特にウォーキングや軽いジョギング、ヨガなどの有酸素運動は、心拍数を過度に上げず、心身の緊張を和らげる点で有効と考えられます。運動後に気分が落ち着いたり、達成感を得られたりすることも、オキシトシン分泌と関連している可能性があります。
音楽
音楽を聴くことは、感情や自律神経に影響を与える行為です。心地よいと感じる音楽を聴くことでリラックス状態が促され、オキシトシン分泌が高まる可能性が示唆されています。
マッサージやハグなどで他人と触れ合う
皮膚へのやさしい刺激は、オキシトシン分泌を促す代表的な要因です。マッサージやハグ、手をつなぐといったスキンシップは、安心感や信頼感を高めるとともに、オキシトシン分泌と関連することが知られています。家族やパートナーなど、信頼関係のある相手との触れ合いが重要とされています。
ペットと遊ぶ
犬や猫などのペットと触れ合うことでも、オキシトシン分泌が増加することが報告されています。ペットをなでる、目を合わせる、遊ぶといった行動は、人に安心感や親密さをもたらし、その結果としてホルモン分泌に影響を与えると考えられています。ペットを飼っていない場合でも、動物と触れ合う機会が同様の作用をもたらす可能性があります。
マインドフルネスを実践する
マインドフルネスは、呼吸や身体感覚、感情に意識を向けることで、心を「今この瞬間」に集中させる実践方法です。ストレスや不安が軽減されることで、自律神経のバランスが整い、オキシトシン分泌に好影響を与える可能性があります。短時間の呼吸瞑想や静かな時間を設けることから始めることができます。

