■第二子の出産時に育休を取得。職場の男性育休取得者、第一号に
── 長山さんが男性育休を取得しようと思ったきっかけを教えてください。
長山さん 一番の理由は、新型コロナウイルスによる影響です。第二子の出産が迫っていた2020年の春、緊急事態宣言が発令されました。長男の通う保育園から「登園自粛」を伝えられ、自宅で面倒を見なければならなくなったんです。
当時はどこへ行くにも「密」を避けなければならず、買い物すら家族全員で行くのが難しい。 その状況で、妻が新生児と3歳児を自宅で一人で見守るのは、物理的にも精神的にも限界があるだろうと判断しました。 第一子の時は妻が1ヶ月ほど里帰りをしましたが、コロナ禍では感染リスクもあり、その選択肢も消えました。
また、私自身、上の子の時は仕事が忙しく、正直に言うと、当時の長男の成長をあまり覚えていないんです。 「下の子のときは、そんな後悔をせずにちゃんと見てあげたい」という思いがありました。
── 昨今、普及が一気に進んでいる男性育休ですが、2020年当時はまだまだ少数派だったと思います。職場での男性育休の取得実績はありましたか?
長山さん 私が職場での「男性育休取得者・第一号」だと後から知りました。
── 取得期間は約1ヶ月半とのことですが、仕事への影響はどう考えられていましたか?
長山さん 期間は限定的だったこともありますが、出産予定日はある程度分かっているので、事前に引継ぎ資料を用意するなど、影響を最小限にする準備をし備えるようにしました。

「当時はコロナ禍での制限が本当に大変でした!」(長山さん)
■夜間授乳も積極的に担当
── その頃だと、立ち会い出産もできなかったのではありませんか?
長山さん はい。出産の立ち会いも入院中の面会も不可という状況で……。妻と娘が退院後、私の主な役割は、長男のケアでした。 3歳の息子はちょうど新しい保育園に転園したばかりの時期でしたが、登園自粛で通えず、 思うように体を動かして遊べないストレスも溜まると思ったので、午前中は近所の公園を数箇所ローテーションして遊ばせるのを日課にしていました。
── 下の子のお世話はいかがでしたか?
長山さん 娘は最初からミルクを飲ませていたので、私も夜間授乳を積極的に担当しました。 自分はもともと睡眠時間が4時間程度と短くても平気で、かつ眠りも浅いタイプなんです。 赤ちゃんが泣くとパッと目が覚めます。 翌日は寝不足のまま長男と公園に行くこともありましたが、あまり苦にはなりませんでしたね。
── 花織さんは長山さんの育休をどう受け止めていらっしゃいましたか?
長山さん 喜んでくれていました。夫婦二人で育児ができたことはもちろんですが、「話し相手がいる」ことも大きかったと思います。外との交流が厳しく制限されていた中、話ができない赤ちゃんと向き合い続けるのは、なおさら気が滅入りやすいはず。その状況下で大人同士の会話ができる相手がそばにいるだけでも、心の持ちようは随分と違ったんじゃないでしょうか。

「出産は立ち会い・面会禁止だったので、長男と2人で留守番。育休中は気晴らしに外でお弁当を食べる日も」(長山さん)
