今回はそんな、山中で恐怖を感じた女性のエピソードをご紹介しましょう。
一人登山中、突然声をかけてきた男性
吉沢春菜さん(仮名・28歳)は、「一人登山」にハマり、都内からアクセスしやすい山へ足繁く通っていました。「まぁハイキングの延長といった感じで本格的な登山ではないのですが、下山した後でふもとの温泉に入るのがたまらないんですよね」
澄んだ空気と静かな山道。誰にも気を遣わずに過ごせるその時間は、春菜さんにとって何より大切な“ひとり時間”だったそう。
その日もいつも通り山に入り、中腹のベンチで水を飲みながらひと息ついていると、背後から不意に声をかけられました。
「振り向くと『こんなに可愛いのに一人? 危ないよ。俺、この山詳しいから一緒に回ろうよ』と50代くらいのおじさんが軽い調子で話しかけてきて、やんわり断ってもずっとついてきて離れてくれなくて」
親切心にも取れなくはない言葉ですが、その距離感は普通ではありませんでした。断っているにもかかわらず、おじさんは引き下がるどころか、また一歩、また一歩と踏み込んでくるのです。
「どこ住み?」しつこく続く詮索と異様な距離感
「とにかくしつこくて、『いやいや遠慮しなくていいって! ていうかどこ住み? 今日は温泉も行くの?』と延々とついてくるんですよ」
まるで逃げ場を塞ぐかのように質問を浴びせられ、人気の少ない山道という環境も相まって、その存在は次第に“ただの迷惑”では済まされない不気味さを帯びていったそう。「せっかくリフレッシュしに来たのに最悪の気分だ、とウンザリしてしまいました。私の貴重な休日と時間を、どうしてこのニヤニヤしたおじさんに奪われなくちゃいけないの? と腹が立ちましたね」
ついさっきまでキラキラと輝いて見えた新緑の景色も、ただ通り過ぎるだけのものに変わってしまいました。
このままでは楽しめない、そう感じた春菜さんは、「もういっそのこと今日は下山しようかな?」と思い、足早にその場を離れようとした、その時……。

