過去に交際していた男性とのお話です。穏やかで落ち着いた年上の彼との関係は、喧嘩をすることも少なく、いつだって幸せな時間でした。しかし、月日が経つにつれ、私は彼の行動に少しずつ違和感を覚えるようになりました。というのも、私は彼がひとり暮らしをしているという家に行ったことがなかったのです。


謎に包まれた彼の家
付き合ってからしばらく経っても、私は彼の家に入ったことがありませんでした。「仕事の資料が散らかってる」「今日は洗濯がたまってる」と、彼はいつも笑顔で理由を並べては、家には入れてくれませんでした。
そんなある夜、私は彼の声が聞きたくなり電話をかけました。電話に出た彼は、「急にどうしたの? 何かあった?」と、どこか焦っているような声で……。
私が特に用事はないと伝えると、彼は早く電話を切りたそうに話を進めました。そのとき、彼の声の奥からかすかな生活音が聞こえた気がしたのです。
不自然な彼の行動
私は思わず「誰か来てるの?」と彼に尋ねました。彼は「いや、誰もいないよ」と不自然なほどに即答。
怪しく思い、さらに聞こうとしましたが、「仕事が残ってるからごめんね、また明日」と、彼は慌てた様子で電話を切ってしまいました。なんだか嫌な予感だけが胸に残りました。
数日後、彼とデートの際、待ち合わせ場所に現れた彼は、「タブレットを忘れた」とひと言。「近くだから取りに行ってくる」と自宅へ戻ってしまいました。そのとき、ふと彼が自宅へ入れてくれないこと、電話した際の生活音が気になった私。私は、帰宅する彼のあとを静かにつけたのです。
そして、彼が自宅の玄関を開けて、「俺、タブレット忘れたよね?」と玄関から部屋の中へと声をかけている様子を目撃しました。
彼はひとり暮らしのはず。誰に話しかけているの?とドキッとして……。

