『大腸ポリープ』ができやすい人の特徴 「がん」のリスクや治療の流れも医師が解説

『大腸ポリープ』ができやすい人の特徴 「がん」のリスクや治療の流れも医師が解説

大腸ポリープは、大腸内にできる小さな隆起で、多くは良性ですが、一部は大腸がんに進行するリスクがあるため注意が必要です。大腸ポリープはどのように発見され、発見後はどのような流れになるのでしょうか? 本記事では、大腸ポリープの発見から治療までの流れ、そして大腸がんの可能性について、吉田医院の吉田俊太郎先生に話を聞きました。

※2025年9月取材。

吉田 俊太郎

監修医師:
吉田 俊太郎(吉田医院)

国立金沢大学医学部医学科卒業後、東京大学医学部附属病院消化器内科やとよしま内視鏡クリニックで経験を積み、2023年、埼玉県深谷市の「吉田病院」を継承し、院長となる。日本内科学会総合内科専門医、日本消化器病学会専門医、日本消化器内視鏡学会専門医・指導医、日本がん治療 認定医、日本医師会認定産業医。

大腸ポリープができる原因

大腸ポリープができる原因

編集部

大腸ポリープとは、どのようなものなのでしょうか?

吉田先生

大腸ポリープは、大腸の内側にできる小さな隆起した組織の塊です。ポリープ自体が特定の病名を指すわけではなく、いわゆる「いぼ」や「おでき」のように、膨らんでいる状態の総称です。多くは良性ですが、まれに、一部ががん化していたり、全体ががんであったりすることもあります。注意すべき点は、今は小さな良性のポリープでも、時間の経過とともにがん化する可能性があることです。将来のがんを未然に防ぐには、小さな段階で内視鏡治療を行うことが有効であると分かっています。

編集部

大腸ポリープはどうしてできるのでしょうか?

吉田先生

原因は明確に特定されていませんが、加齢や遺伝的要因、食生活、喫煙、過度の飲酒、肥満などが影響すると考えられています。特に食生活では、加工肉(ハム、ソーセージ、ベーコン、サラミなど)の摂取が大腸がんのリスクを高めることが証明されています。また、赤身の肉(牛・豚・羊・馬など)も、食べすぎには注意が必要です。そのため、家族にポリープや大腸がんの病歴がある人や、慢性的な腸の炎症がある人は、特にリスクを意識しておく必要があります。

編集部

大腸ポリープができた場合、自覚症状などはありますか?

吉田先生

多くの場合は無症状です。しかし、ポリープが大きくなると便に血が混じったり、便通に変化が表れたりすることがあります。早期発見のためには、症状がないときから定期的に大腸カメラ(大腸内視鏡検査)を受けることが有用です。

大腸ポリープ発見からの流れ

大腸ポリープ発見からの流れ

編集部

大腸カメラで分かるのですね。

吉田先生

はい。大腸カメラ(大腸内視鏡検査)は、先端にカメラがついた細い管を肛門から挿入し、大腸内部を直接観察する検査です。ポリープや炎症、早期のがんを的確に発見できるという特徴があります。事前処置として腸内をきれいにする必要がありますが、鎮静薬を用いて苦痛を軽減することも可能です。多くの場合、日帰りで検査を受けられます。

編集部

ポリープが見つかった場合はどうなるのでしょうか?

吉田先生

先ほど述べたとおり、大腸のポリープは将来がん化するリスクがあります。そこで、発見した時点で切除することが、大腸がんの予防につながります。検査中にポリープが見つかった場合、その場で内視鏡を使って切除するのが一般的です。ただし、ポリープの大きさや数、形状によっては後日の切除や経過観察になる場合もあります。切除したポリープは、顕微鏡による病理検査に回し、がん細胞が含まれていないか詳しく確認します。

編集部

その後の流れについても教えてください。

吉田先生

切除したポリープが良性であれば、追加の治療は不要です。ただし、再発や新しいポリープができる可能性があるため、病理検査の結果を踏まえ、1~3年ごとの定期的な検査が推奨されます。日本消化器内視鏡学会のガイドラインでも、定期的なスクリーニングとサーベイランス(監視)は大腸がん予防において重要であるとされています。もし病理検査で異常が見つかれば、さらなる精密検査や治療が必要になる場合があります。

配信元: Medical DOC

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