そんな中、2世俳優を多く起用しているテレビ局がNHKだ。現在放送中の大河ドラマ『豊臣兄弟!』をはじめ、朝ドラ『風、薫る』、夜ドラ『ラジオスター』にも2世俳優が出演中で、各作品の主要な役を務め、高い存在感を放っている。
NHKが「2世」を重用する理由
なぜ、NHKは2世俳優を好むのだろうか? 民放キー局の編成担当者に話を聞いた。「NHKは受信料で成り立っているため、キャスティングした俳優がトラブルを起こすと、民放以上に視聴者から批判を受けます。そのため、キャスティングの際はトラブルを起こさない俳優が重視されます。親も芸能人で信頼のおける2世俳優が好まれるのはそのためで、特に現在も親が作品に出演している2世が人気です。
2世俳優はトラブルを起こせば自分だけでなく親にも影響が及ぶため、一般の俳優より慎重に行動する傾向があります。かつて高畑淳子さんが、息子のトラブルによって女優生命の危機に直面したことがありましたが、あの一件以降、2世俳優はより一層、行動に気をつけるようになりました。こうした安心感から、NHKは2世俳優を多く起用しているのだと思います」
大河に集結する豪華な2世・3世
では、NHKはどのような2世俳優をドラマに起用しているのか。NHKから「安心して任せられる俳優」として高く評価されているのが、『豊臣兄弟!』で主演を務める仲野太賀だ。高い人気と確かな演技力を誇る仲野は、父が俳優の中野英雄。13歳で芸能界入りしたキャリアを持ちながら、これまで目立ったスキャンダルはなく、週刊誌などで悪評が報じられたこともない。温厚な人柄の2世俳優として知られ、業界内外での好感度も高い。
NHKが最も力を注ぐ大河ドラマだけあり、仲野以外にも多くの2世俳優がキャスティングされている。歌手・松崎しげるの長男である松崎優輝、市川中車(香川照之)の息子で歌舞伎俳優の市川團子、そして祖父が緒形拳、父が緒形直人、母が仙道敦子という3世俳優の緒形敦まで名を連ねている。

