友人関係を見直したできごと
彼女はその後、SNSに謝罪の言葉(といっても、自分の非を認める簡潔なもの)を投稿し、アカウントを削除しました。しかし、一度失った信頼は簡単には戻りません。共通の友人の何人かは、彼女と距離を置くようになったと聞きました。
帰り道、車の中で勇が私に言いました。
「お疲れ様、沙織。大事なものが戻ってきて良かったな」
「うん……。でも、なんだか悲しい。友達を1人失くしたみたいで」
「沙織が失くしたんじゃない。彼女が自分で壊したんだよ」
私は、返ってきたワンピースを抱きしめました。 少し麻衣の家の匂いがするけれど、クリーニングに出せば、また私の元に戻ってくると思います。
それからしばらくして私は3人目を授かり、あのワンピースを着て3度目の安産祈願に向かいました。 お姉ちゃんになる美月と玲奈が、私のおなかを優しく撫でてくれます。
あれ以来、麻衣とは連絡をとっていません。人との付き合い方は、優しさだけでは成り立たない。 適切な距離感と、互いへの敬意。 それを守ることが大事だと改めて感じました。
これからは、大切な家族と、本当に信頼できる友人たちを、もっと大切にしていきたいと思っています。
沙織の夫が言う通り、罪悪感を抱く必要はありませんね。先に、信用を壊すようなことをしたのは麻衣のほうです。
貸し借りに限らず、友人関係を築くのに信頼は欠かせません。そして、一度失った信頼を取り戻すのは、容易なことではありませんね。今回のできごとを通して、主人公は人間関係を見つめ直すきっかけができました。
世の中には、常識では考えられないようなことをする人がいるものです。「借りたものを返す」のは、小学生でもわかること。自分と家族を守るために、ときには思い切った決断も必要です。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
記事作成: ももこ
(配信元: ママリ)

