公式のひと言で完全決着
「レッスン担当のインストラクターさんがスタジオに入ってきて、状況を察したのか、にこやかな表情で『ちなみにスタジオは、どこでも自由に使っていただいて大丈夫ですよ〜』と言ってくれたんですよ」その一言が“公式見解”とみなされ、空気は一気に緩みました。
「嫌味おばさんは何も言えず、端の方へ移動し、レッスン中もその日はずっと静かでしたね」
レッスン後、友理さんは勇気を出して若い女性に「さっきはありがとうございました。実は、みんな困っていて……」と声をかけたそう。
「すると彼女は、あっけらかんと『そうなんですか? でも、普通のこと言っただけですよ』と笑顔で応えてくれたんですよね」
その言葉通り、彼女がしたのは“当たり前の指摘”に過ぎません。ですが、その当たり前が通らなくなっていた空間では大きな一歩でした。
「それ以来、嫌味おばさんの来る頻度は極端に減り、来てもスタジオレッスンには参加しなくなったんですよ。お陰で今はすっかり和やかなムードで楽しくレッスンを受けられるようになりました」と微笑む友理さんなのでした。
<文・イラスト/鈴木詩子>
【鈴木詩子】
漫画家。『アックス』や奥様向け実話漫画誌を中心に活動中。好きなプロレスラーは棚橋弘至。著書『女ヒエラルキー底辺少女』(青林工藝舎)が映画化。Twitter:@skippop

