腎臓がんの治療方法はどのようなものでしょうか。メディカルドック監修医が腎臓がんの治療方法について解説します。気になる症状は迷わず病院を受診してください。
※この記事はメディカルドックにて『「腎臓がんの症状」はご存知ですか?原因・検査法・治療法も解説!【医師監修】』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
村上 知彦(薬院ひ尿器科医院)
長崎大学医学部医学科 卒業 / 九州大学 泌尿器科 臨床助教を経て現在は医療法人 薬院ひ尿器科医院 勤務 / 専門は泌尿器科
腎臓がんとは?
腎臓がんとは腎臓の細胞ががん化したがんのことです。腎臓がんとは定義の広い名称で、この中の腎臓の部位によって名称が異なります。これは、がんの部位によってがんの性質・治療法が異なるからです。
大きく良性腫瘍・腎細胞がん・腎盂がんに分けられます。良性腫瘍とは腎血管筋脂肪腫などで体に害はさほどありません。腎細胞がんとは腎実質の細胞ががん化したものをいい、悪性腫瘍で淡明細胞がんなどがあり、速やかな治療が必要です。
腎盂がんは腎盂の細胞ががん化したものをいい、悪性腫瘍のため腎細胞がんと同様に早急な治療が必要になります。腎臓がんの多くは腎細胞ががん化したものであるため、一般的に腎臓がんという時は腎細胞がんのことを指すことがほとんどです。
また、腎臓がんは脳・肺・肝臓・リンパ節・骨に転移しやすく、転移部位によって痛みの度合いが異なります。
腎臓がんの治療方法は?
腎臓がんの治療は主に外科治療・凍結療法・薬物療法・放射線治療・監視療法というものです。外科治療とは手術のことで、がん細胞を手術によって切り取るという治療法です。手術後に目に見えない小さながんが残っていなければ完治が見込めます。
凍結療法とはがん細胞に特殊な針を刺し、がん細胞を凍らせて壊死させる治療法です。高齢者・持病がある方など手術をするのが困難な場合に、がんの状態に合わせてこの治療法を行います。
薬物療法は主に化学療法・分子標的療法などです。化学療法では抗がん剤が使われ、作用は細胞の増殖の仕組みの一部を抑える事でがんを攻撃するというものです。
抗がん剤ではがん細胞のみならず健康な細胞へも影響を及ぼすため、皮膚障害・吐き気・脱毛などの副作用が起きます。
分子標的薬ではがん細胞の増殖に関わるタンパク質・血管などを標的にして攻撃するというものです。副作用は他の治療法よりも少なく、発熱・皮膚障害・肺障害・高血圧などがあります。
薬によって副作用は異なるため、薬物療法を行う際には医師とよく相談した上で選択するようにしましょう。
放射線治療とは手術と同じく局所に対する治療で、がん細胞に放射線を当てることによる治療のことです。この治療の目的は、病気の完治・痛みの緩和で、手術・薬物療法と並行して行われることもあります。
治療時に痛み・熱などはないため、これらの心配をする必要はありません。副作用はどの部位に放射線を当てるかによって異なります。例えば、骨盤に当てる場合は食欲不振・下痢など、腹部に当てる場合には食欲不振・胃痛などです。放射線治療を受ける前にどのような副作用が起きるのか、医師に確認するようにしましょう。
監視療法とは経過観察を行うという治療法をいいます。がんの状態によって早期の治療が必要ない場合、過剰な治療を防ぐために経過観察を選択するというものです。
がんの悪性度・進行度によって治療方法は異なります。医師から自分のがんの状態を聞いたうえで、どのような治療を行うのかをよく相談するようにしましょう。

