「自分の治療についてきちんと知っていますか?」心に残る医師の言葉
編集部
闘病を通じて、医療機関や医師に対して感じたことはありますか?
Pすけ
この病気自体が珍しく、治療経験のある医師が少ないことが印象的でした。関節リウマチで通院していた医療機関と、実際に診断してくれた医療機関では診療科も異なり、見解や治療方針が食い違うこともあったようでした。病気を見つけてくれた医師の言葉は、今も深く心に残っています。
編集部
具体的に、どのような言葉を掛けられたのでしょうか?
Pすけ
「自分の治療についてきちんと理解していますか? 薬の注意点について説明を受けましたか? そして、その上で納得して使いましたか?」です。「治療法については知っていましたが、薬の注意点については聞いた記憶がありません」と伝えると、「そこまできちんと説明する医師がいないのかもしれません。代わりに謝ります。申し訳ありません」と言ってくれました。当時は頭が真っ白で気にしていませんでしたが、今考えると誠意ある対応だったと思います。ただ、全ての医療従事者が彼のように誠実なわけではありません。患者さんの訴えに対して嫌な顔をする医師も少なくないと感じることもあり、感情を露骨に出されると、とても悲しい気持ちになります。
編集部
現在の体調と、病気を経て変化した考え方について教えてください。
Pすけ
全6クールの抗がん剤治療は終えましたが、現在も集積(PET-CT検査において、がん細胞などの活動が活発な部位に薬剤が集まっている状態)が見られ、経過観察中です。関節リウマチの痛みも再び出ていて、抗リウマチ薬が使えないため、麻薬成分を含む内服薬で痛みを抑えながら過ごしています。痛みがつらい日は、必要に応じて杖を使うこともあります。
病気を経験してからは「頑張らなきゃいけないときに頑張ればいい」「それ以外のときは、少し力を抜いて、楽に生きていこう」「きっと何とかなる」と思うようになりました。改めて「自分の体は自分で守らなければ」と強く感じています。不調に気付いた時点で、もっと強く追加検査をお願いしていれば……と思うこともあり、当時の選択に少し後悔しています。
編集部
最後に、読者へメッセージをお願いします。
Pすけ
私の患っている「メトトレキサート関連リンパ増殖性疾患悪性リンパ腫」は、日本のリウマチ患者さん全体では年間100人当たり0.06~0.1人と非常に低い発症率とされています。確率としてはごくまれですが、メトトレキサートを服用している人であれば誰にでも起こり得る病気です。口内炎や胃の不調といったメトトレキサートの副作用はよく知られているものの、リンパ節の腫れについてはあまり注目されず、医師から詳しく説明を受ける機会も少ない気がしています。
全ての薬には副作用のリスクがあるはずです。だからこそ、安易に考えず、必ず医師と相談しながら安全に服用してほしいと思っています。私の経験が、同じように悩む誰かの小さな参考の一つになれば幸いです。
編集後記
Pすけさんの体験は、誰にとってもひとごとではありません。薬の効果や副作用には、個人差があり、どんなに安全性が確立された薬でも“ゼロリスク”ではないからです。Pすけさんの声が病気と向き合う人に届き、勇気につながることを願っています。
本稿には特定の医薬品、医療機器についての記述がありますが、情報提供のみを目的としたものであり、医療上の助言や販売促進などを目的とするものではありません。
なお、メディカルドックでは病気の認知拡大や定期検診の重要性を伝えるため、闘病者の方の声を募集しております。皆さまからのご応募お待ちしております。
記事監修医師:
今村 英利(いずみホームケアクリニック)
※先生は記事を監修した医師であり、闘病者の担当医ではありません。
- 関節リウマチと「自分らしい暮らし」を続けるために知っておきたい『在宅医療』の活用法【医師解説】
──────────── - 「関節リウマチ」の初期症状をご存じですか? 完治することはあるの?【医師解説】
──────────── - 「関節リウマチ」の初期症状や治療法は? 治療中でも妊娠・出産は可能?子どもに遺伝はする?【医師解説】
────────────

