猫の膀胱炎は「原因不明」が多い病気
猫の膀胱炎の中で最も多いのが、「特別な原因が見つからない膀胱炎」です。細菌感染や結石、腫瘍などが見つからないにもかかわらず、血尿が出たり、トイレに何度も行ったり、痛そうに鳴いたりします。これらの症状は強い不快感や痛みを伴い、猫にとって大きなストレスになります。
このタイプの膀胱炎は、一度治ったように見えても再発しやすいことが知られています。実際、半数近い猫で再び症状が出ると報告されています。そのため、「一度治ったからもう安心」とは言えず、なぜ繰り返すのかを考えることがとても重要になります。
近年では、この病気は単なる膀胱のトラブルではなく、猫の体と心が深く関わる病気だと考えられるようになってきました。特に注目されているのが、猫の性格や感じやすさ、不安の強さといった「行動面」です。
人見知りや怖がりは、膀胱炎再発のサインかもしれない
最近の研究で、膀胱炎を繰り返す猫にはある共通点があることが分かってきました。それは「知らない人をとても怖がる」という行動です。来客があるとすぐに隠れてしまう、動物病院で極端に緊張する、物音に敏感といった様子が見られる猫ほど、膀胱炎を何度も起こしやすい傾向がありました。
猫は環境の変化や不安を強く感じやすい動物です。不安や緊張が続くと、体の中でストレス反応が強く働き、膀胱の粘膜が傷つきやすくなると考えられています。その結果、少しの刺激でも痛みや炎症が起こりやすくなります。
また、人見知りは一見「性格の問題」に見えますが、猫にとっては日常的なストレスのサインでもあります。家族には慣れているけれど、急な来客や生活リズムの変化があると体調を崩す猫は、心の変化が体に影響しやすいタイプの子かもしれません。
膀胱炎を繰り返す猫では、薬や食事、飲水の促進だけでなく、その猫がどんなことに不安やストレスを感じているのかに目を向けることが大切です。

