俳優の仲野太賀が主人公の豊臣秀長を演じるNHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」(総合ほか)。17日に放送される第19回の見所を解説する。
大河「豊臣兄弟!」第19回「過去からの刺客」(5月17日放送予定)ポイント
織田信長(小栗旬)信忠(小関裕太)に家督を譲り、安土に築城
羽柴秀吉(池松壮亮)上杉攻めで柴田勝家(山口馬木也)と対立
慶(吉岡里帆)がひた隠しにしていた「悲しい過去」
大河「豊臣兄弟!」第18回(5月10日放送)ストーリー展開(ネタバレあり)
天正3(1575)年、木下藤吉郎(池松壮亮)は羽柴筑前守秀吉と名乗り、織田家の家老に昇進。弟の小一郎(仲野)も羽柴姓となった。織田に仕えてから約20年、長浜に城を構えた秀吉は年貢や役を免除したため、城下に人が集まり町は活況を呈した。しかし、領民の間で小さな諍いが頻発し、仕事は増える一方で問題は山積み。領地を治めるには圧倒的に人手が足りなかった。
秀吉との間に子ができなかった寧々(浜辺美波)は、夫の親戚の子だった加藤虎之介(伊藤絃)や福島正則(松崎優輝)を育て、正則は元服。やがて「加藤清正」を名乗ることになる虎之介もその翌年に元服を控えていた。寧々は小一郎に、自身も養女だったと打ち明け、我が子のように育ててくれた両親に倣ったと述べた。
夫の浅井長政(中島歩)を亡くした市(宮﨑あおい)は、茶々(増留優梨愛)ら3人の娘とともに岐阜城の信長のもとで生活。長政をその手で介錯した時に決心したこととして、娘たちが自分と同じ思いをしないで済む世を作ってほしいと兄に訴えた。
小一郎が領内の橋の老朽化について陳情を受けている最中、盗人と疑われた大男(佳久創)が逃げてくる。男はその橋を渡ろうとしてなぜか引き返し、追手と口論。小一郎が仲裁に入ると、男は本当の盗人を殺して取り返したと説明し、血まみれになった巾着を持ち主に返した。小一郎が橋を渡らずに引き返した理由を聞くと、男は橋脚が腐っていていつ落ちても不思議ではなかったと述べ、仕官の口を紹介してほしいと言い出す。小一郎は、浅井家の足軽だったその男と姉川の戦いで対峙したことを覚えており、浅井家が滅んだあとの経緯を尋ねた。男は、わずか2年の間にいくつも主君のもとを転々としていたと明かし、「藤堂高虎」と名乗って立ち去った。
羽柴家の女性たちが秀吉の出世に浮かれるなか、小一郎の妻・慶だけは相変わらず打ち解けられずにいた。妹のあさひ(倉沢杏菜)から、慶の体には刀で切られた傷があると知らされた小一郎が驚くと、母のなか(坂井真紀)は今まで知らなかったのかと言い、姉のとも(宮澤エマ)もこのままでいいのかと問いかけた。
秀吉の軍師・竹中半兵衛(菅田将暉)は地の利を生かした美しい長浜城を称賛しつつ、「肝心なものが足りておりませぬ」と苦言を呈した。今後の戦や国造りで必要となる信用できる家来がいないことが弱みだと指摘された秀吉は、家臣の登用試験を開催し、集まった者たちに、自身が農家の生まれであることを明かし、出自に関わらず才能のある者を3人召し抱えると宣言した。武芸や算術の試験でふるいにかけられ10人ほどが残り、3つ目の試験で候補者は閉め切った室内で、座禅を組んで何があっても動かないようにと命じられた。すると室内に煙が充満し、火事が起こったのではと多くが外に避難するなか、石田三成(松本怜生)だけは指示を守り、動かなかった。心配した高虎が座禅を組んだままの三成を抱えて逃げ出した。
高虎と三成のほか、最終試験に平野長康(西山潤)と片桐且元(長友郁真)の4人が残り、秀吉は互いに調略して落選の1人を決めるという課題を与えた。一旦は本人も納得のうえ高虎落選が決まりかけるが、三成がある提案を持ち掛ける。三成は秀吉に、高虎に助け出してもらった借りを返したいと述べ、高虎と2人で1人分の禄で構わないから4人まとめて召し抱えてほしいと懇願。課題に答えて秀吉自身を調略していると説明した。
秀吉は三成、長康、且元を採用し、高虎を小一郎の家臣とした。小一郎は高虎を新しい住まいに案内。盗人と誤解されて追われていた時、自分1人なら橋を渡れたはずなのになぜ渡らなかったのかと尋ねた。高虎が姉川の戦いの苦い思い出を振り返り、自分を追ってきた者たちが溺死する光景は見たくなかったと吐露した。小一郎はいざというとき人を助けることができる男だと評価。小一郎にとって初めての家臣となった高虎は、「身命を賭してお仕えいたしまする」と男泣きした。
新しく加わった若き家臣たちを歓迎する宴が羽柴家で開かれ、秀吉と小一郎は将来を懸念。なかはそんな息子たちに「あんたらだからこそできる」と断言した。家臣の立場だった頃に「いてほしかった」と思うような大名になれと励ました。母の言葉に背中を押された小一郎は「民たちと一緒にどろまみれになったらええんじゃ」。秀吉も「皆で良き夢を見よう」と力を込めた。
大河「豊臣兄弟!」第19回見所
信長は嫡男・信忠(小関裕太)に家督を譲り、安土に天下一統を見据えた巨大な城を造り始める。秀吉は柴田勝家(山口馬木也)を総大将とする上杉攻めに加わるが、作戦を巡り勝家と対立してしまう。
一方、慶に他国の武将と内通しているという疑いがかかり、小一郎は彼女が密かに足を運んでいるという村へ向かう。そこで小一郎は、慶がひた隠しにしていた悲しい過去を知る。
「豊臣兄弟!」とは?
天下人となる兄・秀吉を補佐役として支えた弟・秀長の目線で戦国時代をダイナミックに描く大河。連続テレビ小説「おちょやん」や、「半沢直樹」「下町ロケット」「陸王」(以上、TBS)などのヒット作で知られる八津弘幸さんが脚本を担当する。

