末期の心不全の治療法
末期の心不全の治療は、心不全の完治を目指すものではなく、症状の緩和と生活の質の維持を要視したケアが中心となります。在宅医療や看取りの準備も検討する必要があります。以下にその内容をご紹介いたします。
薬物療法
末期の心不全では、息苦しさやむくみが強いため、まずはこの状態を和らげる治療を行います。利尿薬、強心薬(ドパミンやドブタミンなど)が使用されます。ただし、薬の効果が徐々に限界に達し、有効性が発揮されなくなることがたびたびあります。
酸素吸入
末期の心不全では、呼吸困難が強い場合が多いです。対処法として、酸素吸入によって呼吸困難をやわらげる治療が行われます。酸素は経鼻カニューレやマスクを使って投与されることが多いですが、末期では人工呼吸器に至るケースもあります。酸素吸入は根本治療ではありませんが、症状緩和に非常に重要です。
緩和ケア
末期の心不全では、痛みや呼吸困難、不安などを軽減する総合的な治療として「緩和ケア」が重要となります。モルヒネを用いて呼吸困難による苦しみを和らげたり、抗不安薬で精神的なつらさを緩和したりします。また、医療多職種の協力のもと、患者さん本人の意思や家族の希望を尊重しながら、穏やかな時間を過ごすことを目指します。
「心不全の末期症状」についてよくある質問
ここまで心不全の末期症状などを紹介しました。ここでは「心不全の末期症状」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。
心不全が進行しているサインとなる症状について教えてください。
佐藤 浩樹 医師
息切れやむくみの悪化、急激な体重増加、全身倦怠感の強まりなどがあります。特に、これまで問題なかった日常動作でこれらの症状が現れるようになった場合は、医療機関を受診してください。
心不全が末期まで進行した場合の余命について教えてください。
佐藤 浩樹 医師
余命は健康人と比較して短いです。心不全増悪による入院から4年間での生存率は49%であり,心不全で入院した患者の約半数は,4年以内に死亡すると報告されています。

