私は彼に惹かれているわけではないけれど…
彼の勘違いから、いつしか恋人のデートのような雰囲気になってしまったお出かけ。私としては正直、複雑な気持ちでした。しかし、あるとき、ふとこんな考えが浮かんだのです。
「せっかくデートするなら楽しめばいいだけ。イヤならはっきりと断ればいいのに」と。
このとき、私はなぜか「デートを楽しくする」ほうを選んでいました。理由はわかりません。一緒にいる時間が長くなるにつれ、彼に対して安心感のようなものが生まれていたのかもしれません。
そして、デートを楽しめなかった大きな理由は、私がいつまでも彼を「会社の先輩」として見ていて、営業スマイルを振り撒き、本音を隠していたからだと気づいたのです。
そこからは「わがままだと思われてもいいから、言いたいことを言ってみよう」と思うようになり、彼に対しありのままの自分で接することができるようになりました。わがまますぎるかも、と思うようなことも恐る恐る言ってみると案外受け入れてもらえたのです。
いつしか私にとって、なんでも本音を言える数少ない存在となっていた彼。一緒にいるとラクで、ついには結婚することになりました。
夫との暮らしの中で、「好き」という気持ちがどういうものなのか、正直いまだによくわかりません。しかし、1つだけ言えるのは、夫には私より長生きしてほしいということ。夫にベタ惚れしているわけではないけれど、私にとって彼はかけがえのない存在です。
著者:百田さく/女性・主婦
イラスト:アゲちゃん
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています
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