生命エネルギーの根っこ「腎」とは?
――育毛については、詳しく次回の記事で伺いたいと思います。「不妊や育毛に効くツボ」って、あるのでしょうか?白石:特定のツボではなくて、全身に鍼を打って、巡りをよくするのです。その結果、体調が良くなって、髪や卵子の変化として表れたということです。
そのカギを握るのが、私の本『すごい腎活習慣』のテーマでもある「腎(じん)」です。
――「腎」とは、西洋医学でいう「腎臓」とは違うんですか?
白石:違います、腎臓ではないんです。「腎」は、「生命エネルギーの根っこ」のような概念です。どこかに物として存在するわけではなく、“生命システム”を支える概念なんですよね。
生殖や髪の成長などは「腎」が包括しているので、腎を整えるとさまざまな部分に変化が出てくる、という考え方です。
東洋医学では、「五臓六腑(ごぞうろっぷ)」という言葉を使います。五臓とは「肝(かん)、心(しん)、脾(ひ)、肺(はい)、腎(じん)」で、それぞれが管轄する体・心のパートがあります。一見バラバラな不調でも、東洋医学では「腎が弱ってるな」とわかるのです。「いつもなんとなく不調」という方に、まずは「腎」を整えることを知って頂きたいです。
――東洋医学は数千年かけて積み上げられた「経験則」で、西洋医学のように“数値で証明”するものではないので、伝わりにくい面はないですか?
白石:そうですね。ただ、いま東洋医学は世界で注目されていて、その効果を科学的に研究した論文も次々と出ているんですよ。私も、東洋医学の力を、世界に発信していきたいのです。
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WHO(世界保健機関)も「鍼灸治療の適応症」として40以上の疾患が挙げているなど、世界で取り入れられている鍼灸。なかでも、白石さんは「育毛鍼灸師」を名乗るほど、育毛で実績を出しています。育毛と腎の関係についても、さらに聞きたいと思います。
<白石明世 取材・文/女子SPA!編集部>
【白石明世】
EN body conditioning salon合同会社代表/鍼灸師。
5歳よりクラシックバレエを始め、14歳から中国・上海京劇学院、17歳からスイスのルードラ・ベジャール・バレエ学校に進学。20歳で腰痛をきっかけに帰国後、2011年に東京衛生学園鍼灸専門学校に入学し、はり師・きゅう師の国家資格を取得する。2016年に原宿で開院、2022年に表参道・骨董通りへ移転し「EN body conditioning salon」に改名。「ザ・ペニンシュラ東京」のパートナーとして、ホテル内スパでの施術も行う。各種メディアにも多数登場、著書に『すごい腎活習慣』(2026年、徳間書店)。

