本社から、見知らぬ顔がやってきた
ある日、本社から「業務改善のヒアリング」のために担当者がやってきました。
Bさんは朝から張り切ってデスクを片づけ、資料を並べていました。
現れたのは、スーツ姿の40代くらいの男性。
会議室へ向かう途中、彼はふと、A子の顔を見て足を止めました。
「……もしかして、A子さんじゃないですか?」
5年前、別の会社で一緒に働いていた元上司でした。
まさか、こんな場所で再会するとは。
部屋の空気が、一変
ヒアリングを終えた元上司が帰り際、部長にこう言いました。
「A子さん、優秀な方ですよね。以前ご一緒したとき、本当に助けていただいて。よければ本社の新プロジェクトに力を貸していただけませんか」
部屋の空気が、一瞬止まりました。
Bさんは口を半開きにしたまま、固まっていました。
「使えない子」が、本社から名指しで声をかけられる。
これまで浴びせた言葉を覆すような、最高級の評価。
その光景に、A子は静かに胸のつかえが下りるのを感じたと言っていました。

