俳優の岡田将生が主人公の田鎖真役を演じ、染谷将太がその弟の稔役で共演する連続ドラマ「田鎖ブラザーズ」の第5話が15日、放送され、2人に寄り添う足利晴子(井川遥)がつぶやいた「意味深な一言」に視聴者の注目が集まっている。真とバディを組む神奈川県警青委署の刑事・宮藤詩織(中条あやみ)と居酒屋で酒を酌み交わした際、晴子は「私には正論が少しまぶしすぎたみたい」と発言した。
「田鎖ブラザーズ」とは
2010年4月27日に殺人罪などの公訴時効が廃止されたものの、わずか2日の差で両親殺害事件の時効が成立してしまった田鎖兄弟が、凶悪事件に向き合いながら31年前に起きた両親殺傷事件の真相を追い続けるクライムサスペンス。連続ドラマ「アンナチュラル」「MIU404」「海に眠るダイヤモンド」(いずれもTBS)などで知られる新井順子氏がプロデューサーを務める。
「田鎖ブラザーズ」第5話の流れ(ネタバレあり)
第4話(8日放送)のラストで、自分たちが子供のころに遊んでいた玩具のなかから「密造銃」が見つかった。玩具は殺された父・朔太郎(和田正人)が作ったもの。2人は父が殺人に関係していた可能性も考慮し、深追いをためらいつつ、事件前に近隣で起こった未解決の発砲事件について調べたが、密造銃や父とのつながりはわからず、不安は募る一方だった。
晴子が営む質屋に、常連客の老人・朝倉(五頭岳夫)が「第32回文壇ノンフィクション賞」の銘が入った万年筆を質入れに来た。この賞を受賞したのは、亡くなったノンフィクション作家・津田雄二(ずん・飯尾和樹)。晴子は盗品と見抜き、慌てた朝倉がぶちまけた所持品の中に、「3」と刻まれたキーホルダーがついた鍵を見つける。それは朝倉が住む簡易宿泊所の鍵で、以前、稔から見せられた津田の遺品の1つ、「2」の鍵と酷似していた。その部屋を訪れると、中がゴミだらけで異臭が漂い、何者かによって荒らされた形跡があった。「2号室」は津田が使っていた部屋で、朝倉によると、少し前に津田のところに借金取りのようなゴロツキが数名訪れ、津田に暴行を加えて家探ししていったという。その出来事の前に朝倉が部屋から盗み出していた荷物の中に、朔太郎が働いていた辛島金属工場の仕入れ票の切れ端があった。手がかりになるかもしれないと考えた稔は、晴子に調査を依頼した。
一方、神南国立大の理事長・一条栄介を殺したという成田賢心(齋藤潤)が同署に自首してきた。一条は病死していたが、毒殺の可能性もあった。賢心は黙秘を続け、自宅に帰されては出頭して黙秘するの繰り返し。SNSでは、賢心が受験した同大の入試で、AI(人工知能)が採点したことによる採点ミスの噂が流れていた。真は何らかの意図があるとにらみ、晴子に調査を依頼。その後、同大と文科省高官との癒着疑惑が浮上し、ヒューマンエラーによる採点ミスを隠ぺいしたことがマスコミに暴かれる。本来合格するはずの受験生が不合格となっており、賢心の母・温子(中島ひろ子)は、息子も自己採点では合格ラインに達していたと主張した。
その後の調べで、温子が一条の自宅を訪れていたことがわかり、彼女が以前は薬剤師として働いていたことも判明。温子が薬の飲み合わせを利用して一条を殺害し、それを知った賢心が自首して黙秘を続けることで、警察や世間の目が採点ミス隠ぺいに向けられることを期待したのではないか考えた真は、その仮説を本人にぶつけてみる。夫が内臓疾患で入退院を繰り返し、経済的に苦しいなかで塾にも通わず難易度の高い大学に挑んだ息子が、採点ミスで不合格となったことに不満を抱き、直談判に訪れたが受け入れられず、腹いせに殺したのではないか…。温子は観念したようにうつむき、逮捕されることを覚悟したが、真は逮捕できるほどの証拠はなく、今日で捜査は終わると告げ、賢心に、専門家の採点結果を渡した。「お前の合格を信じて、母親は犯行に及んだ。隠すなら死ぬまで隠し通せ」と言われた賢心は、採点結果の「不合格」の文字に悔し涙を流した。
真が署に戻ろうとしたとき、温子のスマホに何かの着信の通知が届いた。それはメッセージの履歴が残らない「テレシーク」というコミュニケーションアプリのもので、一介の兼業主婦が使うようなアプリではないことに真は引っかかりを覚えた。
稔は、辛島金属工場の税務を担当していた税理士・元橋輝彦の事務所で、事件が起こった年の確定申告に使われた補助簿を入手し、津田の持っていた仕入れ票との差異に注目。津田の伝票にだけ記載されている「SNCM」という素材が、拳銃の製造に使われることを突き止めた。真も事件前に起こった発砲事件に、五十嵐組というヤクザが絡んでいる可能性を聞きつけ、組関係者から工場に製造依頼があったことをかぎつけた津田がトラブルに巻き込まれ、五十嵐組の関係者が両親を殺したのかもしれないと推測した。
その後、温子はテレシークで誰かにメッセージを送信。内容は「先生、本当にこれで良かったのでしょうか」で、送信を終えた彼女が、自分の右手に左手をポンポンと軽く叩く仕草をしたところで、この日の放送が終わった。
晴子(井川遥)「正論が少しまぶしすぎたみたい」の意味
注目を集めた発言は、同大と文科省の裏事情の調査を依頼された晴子が、真を置き去りにして詩織と居酒屋で食事する場面で飛び出した。詩織は、元新聞記者の人脈を生かし、優秀な情報屋としても活躍する晴子がなぜ質屋をやっているのかという素朴な疑問をぶつけた。晴子は、今の店は、記者時代に使っていた情報屋のもので、病気になった店主に頼まれて引き継いだと説明。「人の隠し事を暴くのって、気持ちのいい物じゃないでしょ? たとえば、その家族にとって知らないほうがいいこともあるし…。そんなこと考えてる時だったから、『なら、私が』って」と転身したころの心境を明かした。刑事である詩織が「私はそういうわけにはいかないです」と返すと、晴子は同意しつつ「ただ、私には、正論が少しまぶしすぎたみたい」と述べた。
晴子は、事件当夜現場近くで犯人から切りつけられて負傷した被害者でもあり、事件がきっかけで知り合った真と稔を肉親のように気にかけてきた姉のような存在。元新聞記者で現在は質屋を営み、父が漁師で暇があると京浜工業地帯の海で釣りをしているが、過去などについては不明な部分も多い。SNSには彼女を疑う視聴者もいる。この日、さまざまな意味をあてはめることができるこのやりとりに、多くの視聴者が反応。SNSには
「正論がまぶしすぎた。なんか意味深な言葉だね」
「正論がまぶしすぎたって過去への後悔かな」
「晴ちゃんもなんか知ってて黙ってることあるのかな」
「晴子さんの『家族は知らない方がいいこともある』が引っかかる。やっぱり事件の真相なにか勘づいてるのかな」
「はるちゃん万能すぎるけど、すごすぎて何か秘密がありそうな気がしてきた」
といったコメントが続々と寄せられ、その真意をめぐり考察合戦が盛り上がっている。

