落とした食べ物を食べ続けるとどんな病気になりやすい?メディカルドック監修医が解説します。
※この記事はMedical DOCにて『「左胸の下が痛む」原因はご存知ですか?医師が徹底解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
木村 香菜(医師)
名古屋大学医学部卒業。初期臨床研修修了後、大学病院や、がんセンターなどで放射線科一般・治療分野で勤務。その後、行政機関で、感染症対策等主査としても勤務。その際には、新型コロナウイルス感染症にも対応。現在は、主に健診クリニックで、人間ドックや健康診断の診察や説明、生活習慣指導を担当している。また放射線治療医として、がん治療にも携わっている。放射線治療専門医、日本医師会認定産業医。
落とした食べ物は3秒以内に食べても大丈夫なの?

「落とした食べ物は3秒以内なら大丈夫」といういわゆる「3秒ルール」は、日常会話の中で広く知られています。しかし、医学的・衛生学的な観点からみると、落とした時間の長さだけで安全性を判断することはできません。
細菌やウイルスは、床や机、手指など私たちの身の回りに常在しています。食べ物が床に触れた瞬間に、目に見えない微生物が付着する可能性は十分にあると考えられています。特に、落とした場所の清潔さや、食べ物の性状(湿っているかどうか)によって、菌の付着量は大きく変わります。
そのため、「3秒以内だから安全」と一概に言える科学的根拠はなく、基本的には落とした食べ物は食べない方が安全と考えるのが無難です
落とした食べ物を食べ続けるとどんな病気になりやすい?

菌が付着した食べ物を摂取すると、食中毒をはじめとする感染症を発症することがあります。ここでは代表的な病気について解説します。
サルモネラ感染症
サルモネラ菌によって起こる食中毒で、腹痛、下痢、発熱などが主な症状です。汚染された食品を摂取することで発症します。多くは自然に回復しますが、症状が強い場合は医療機関での点滴治療が必要になることもあります。内科や消化器内科を受診しましょう。
病原大腸菌食中毒
病原性をもつ大腸菌が原因で、下痢や腹痛、血便を伴うことがあります。種類によっては重症化し、合併症を起こすこともあるため注意が必要です。強い腹痛や血便が見られる場合は、速やかに医療機関を受診してください。
カンピロバクター腸炎
カンピロバクター菌による腸炎で、発熱、下痢、腹痛などが数日続くことがあります。潜伏期間が比較的長いのが特徴です。多くは対症療法で改善しますが、症状が重い場合は抗菌薬治療が検討されることもあり、内科や消化器内科が受診先となります。

