子どもが立ち止まった時、私たち大人はつい「正しい道」へ引き戻そうと必死になってしまいます。けれど、いつだって「正しさ」だけが子どもを救うわけではありませんよね。今回は、筆者の知人のエピソードをご紹介します。
「学校へ行くこと」=「当たり前」
私は数年前から、息子夫婦と中学2年生の孫娘と同居しています。
半年ほど前、突然、孫が理由も言わずに学校を休みがちになりました。
私の世代は「学校は毎日行くのが当然」という価値観。
体調不良でもないのに「行きたくないから」という理由で行かないのはただの甘えだし、そんなことを許していては孫の将来が台無しになってしまう! と、私は焦りました。
そして、息子の妻のA子さんに、「もっと厳しく言わないとダメよ」と、説教じみたことまで言ってしまったのです。
正論というプレッシャー
「行かないと、後で困るのは本人なのよ!」
そんな私の言葉に、A子さんは泣きそうな顔をしながらも「……今は、待つしかないんです」と絞り出すように答えました。
A子さんのその表情を見た時、私はハッとしました。
今回のことで一番悩み、夜も眠れぬほど心を痛めていたのは、母親であるA子さん自身だったはず。
それなのに私は、孫とA子さんに寄り添うどころか、背後から石を投げるような真似をしていたのだ、ということに気付いたのです。

