涙をこらえて…
その後、予定通り結婚式当日を迎えました。華やかな雰囲気の中、純白のウェディングドレスに身を包み、メイクをしてもらっていると、悲しい出来事が夢であってほしいと思わずにはいられませんでした。
結婚式という人生の晴れ舞台を歩んでいても、心の片隅には暗い気持ちが残ります。それでも式に参加してくれるみんなの顔を見ているうちに、自然と笑顔になることができました。
そして彼も、同僚や友人に祝福されながら幸せな時間を過ごしていましたが、お酒が入ると我慢できなくなったのでしょう。余興の最中に手で顔を覆って泣きだしてしまいました。彼の友人たちがそれに気づき、集まって励ましてくれました。私も泣き出しそうでしたが、とにかく笑顔でいないと、と思い必死にこらえました。
祖父が座るはずだった席を見ても、そこには誰も座っていません。幸せだけれど切ないそんな瞬間でした。義父がするはずだったスピーチは私の父が代読し、新郎である夫はかなり酔ってしまいましたが、無事に挨拶を終え、式は終了。最後のほうは、私たちだけでなく会場にいたみんなが泣いていて、あたたかい拍手をいただきました。
式から半年後、私の祖父は他界しました。義父は左半身に麻痺が残りましたが、今でも元気です。式から20年以上経ちますが、あのときの複雑な気持ちは忘れられません。
結婚式後に撮ってもらった新郎新婦の写真には、泣きすぎて目を腫らし、鼻を真っ赤にした夫とそれを見て笑っている私の姿があります。悲しさや不安でいっぱいでしたが、ゲストの方々のあたたかい想いに救われた、忘れられない結婚式となりました。
著者:山崎聖美/女性・主婦
イラスト:アゲちゃん
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています
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