長年事務職として働いてきた私にとって、会議で意見を出すことは仕事の一部でした。ところが、若い管理職が配属されてからは、自分の発言が以前よりも届きにくくなったように感じる場面が増えていきました。そんな中、ある業務効率化の会議で、私の経験が思わぬ形で生きることになったのです。
若い管理職の言葉に、発言をためらうように
数年前、職場に若い管理職が配属されました。新しい視点を取り入れようとする姿勢は理解できましたが、会議で私が意見を出すと、軽く流されてしまうことがありました。
「それは古い考え方ですね」
「今はスピード重視なので」
そう言われるたびに、意見の中身ではなく、年齢やこれまでの働き方だけで判断されているように感じました。正直、悔しい気持ちもありました。
次第に私は、会議中に気になることがあっても、「また否定されるかもしれない」と考えてしまい、すぐには発言できなくなっていきました。
見栄えの良い案に感じた実務上のリスク
ある日、業務効率化について話し合う会議が開かれました。若手を中心に出された案は、資料としては整っていて、見栄えも良い内容でした。一見すると、作業がスムーズに進みそうに見えます。
しかし、長年実務に携わってきた立場から見ると、いくつか気になる点がありました。手順を簡略化し過ぎることで確認漏れが起きる可能性や、トラブル発生時の対応が曖昧になる不安があったのです。
私はその問題点に気付いていましたが、最初は黙っていました。以前のように「昔の考え方」と受け取られるのが嫌だったからです。けれど、議論はなかなかまとまらず、会議の空気も少しずつ重くなっていきました。

