筆者友人D子の話です。駅ホームでベビーカーを畳もうとしていた友人D子に、スーツ姿の男性が怒声を上げて押しのけ、そのまま乗車。ところが同じ電車の中で、男性に思わぬ結末が待っていました。
「邪魔なんだよ!」舌打ちと同時に押しのけられた
子どもがまだ1歳になる前のころ、私は電車に乗るため駅のホームでベビーカーを畳もうとしていました。慣れない手つきでもたついていたのは認めるけれど、乗車までまだ十分に時間はあった状況。
そこへ後ろから「邪魔なんだよ!」と突然の怒声。
振り返る間もなく、スーツ姿の男性に肩を押しのけられ、よろけそうになりました。
抗議する間もなく、男性はそのまま電車に乗り込んでいきます。
怒りと情けなさで涙をこらえながら、なんとかベビーカーを畳んで乗車しました。
車内で、まさかの再会
ドアが閉まり、ほっと息をついたそのとき。乗り込んだ車両に、あの男性の姿がありました。
優先席に堂々と座り、スマホをいじっている様子。
そしてその目の前には、杖をついた高齢の女性がひとり、吊り革に捕まって立ったまま乗車されていました。
車内は席が埋まっており、周囲の人たちも車窓を眺めたりスマホを見ていたりと、それぞれの世界に入っていてなかなか周囲の状況に気づきにくい、独特の静けさがありました。
「せめて、あの高齢の女性が座れたらいいのに……」
私がそう心の中で願っていた、そのときでした。

