ピュアでまっすぐな高校生役に挑戦

髙橋さんが演じる皐は、おとなしくて、地味な女の子。
役が決まったとき、「うまく演じられるかな」と悩んだのだとか。
「原作の皐は本当にまっすぐで、ピュアで…自分に演じきれるのかと不安になるくらい、魅力的なキャラクターなんです」
そんな髙橋さんと皐の共通点は?と尋ねると「リアクションが大きくて、思っていることが顔に出てしまうところは似ているかも(笑)」。
「皐は、だれかのために自分を動かせる人。見た目の印象で誤解されている山口くんのために、『本当はそうじゃないのに』という思いで行動して、どんどん成長していく姿がすごく素敵だなと思います」

皐を演じるために、ヘアスタイルも変えて役に臨んだそう。
「お芝居をするうえで、衣装や髪型を決めるというのは、その役に入るスイッチとしてもすごく大きいんですね。もともとのヘアスタイルのほうが原作の皐には近かったのですが、現実に落とし込んだときに、観る人が入り込めない要素になってしまったらもったいないなと思ったんです。
制服を着たときの雰囲気や、皐のピュアさを表現できたらと、監督やスタッフに相談して、前髪ぱっつんのボブ、カラーも暗めにしました。そうしたら自分の中でカチッとはまった感覚がありました。
ただ、実際に撮影が始まって、(山口くん役の)高橋さんを前にするまでは、どんな表情をするのか自分でもわからない部分が多くて。撮影を進めながら、皐を自分になじませていく感覚でした」
撮影現場では、山口くん役の高橋恭平さんがリード

撮影現場では、山口くんことコワモテの転校生・山口飛鳥を演じる高橋恭平さんが、現場をまとめていたという。
「作品の中では“同級生”なんですが、実際はみんな少しずつ年齢が離れていて。でも、現場はいつも和やかで、フラットな関係でした。高橋さんがいつも、一緒にいい作品を作ろうという雰囲気を作ってくれて。
一方で、メンバーの中では最年長、みんなをまとめるリーダーとして悩む姿も見ていたので、頼もしく引っ張ってくれる姿は心強く、ありがたかったですね」
皐や山口くんをはじめ、登場人物の中に、だれひとり嫌な人がいないのも作品の魅力。
「みんな不器用で、言葉で表現できないだけで、本当は優しかったり…。現実の、日常の中でも同じようなことがたくさん起こっているんだと思います。皐が『山口くんのことをもっと知りたい』という思いでどんどん成長して、出会いが広がったことで、周りの人たちの優しさにも気づいていく。まず一歩踏み出してみることの大切さも教えてくれる作品だと思います」

作品の中でとくに髙橋さんがお気に入りのシーンは、ポスターにも採用されている、ふたりが初めてのデート中、ふとしたハプニングで距離が縮まる場面。
「いわゆるベタな胸キュンシーンですよね(笑)。やっぱり、意図的ではなく、物理的に距離が縮まる場面って、普段とは違う表情が見えたり、キュンとしますよね。
でも台本を読みながら、私たちがこのベタな胸キュン場面をどうすれば自然に演じられるのか、どうすれば魅力的に映るのか悩みました。現場では高橋さんやスタッフさんと一緒に悩み、何度もテイクを重ねた思い入れのあるシーンでもあります」

