陥凹型大腸がんの主な原因やなりやすい人の特徴はどのようなものでしょうか。メディカルドック監修医が解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「陥凹型大腸がん」の3つの症状はご存知ですか?大腸がんとの違いも医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
齋藤 雄佑(医師)
日本外科学会外科専門医。日本医師会認定産業医。労働衛生コンサルタント。
「陥凹型大腸がん」とは?
大腸がんは、その発生部位や進行度だけでなく、肉眼的な形態によっても様々なタイプに分類されます。その一つに「陥凹型大腸がん」と呼ばれるものがあります。陥凹型大腸がんは、病変の表面が周囲の正常な粘膜よりも窪んでいるような形態を呈するがんです。特に「陥凹型早期大腸がん」という概念も存在し、早期の段階であっても病変が粘膜表面から窪んでいることが特徴とされています。陥凹型病変は、一見すると小さく見えたり、見逃されやすかったりすることもありますが、その形態的な特徴から、特に注意を要するタイプの一つと認識されています。
陥凹型大腸がんの主な原因
陥凹型大腸がんに限らず、大腸がんの発生には様々な要因が関与していると考えられています。陥凹型大腸がんに特徴的なものではなく、大腸がん全般について解説します。
飲酒・喫煙
過度な飲酒、喫煙といった生活習慣も、大腸がんの発生に深く関わっているため、注意が必要です。大腸の粘膜の細胞に遺伝子変異が積み重なることで、がんが発生すると考えられています。欧米での研究報告と比べると、日本人は欧米人に比べ飲酒と大腸がんの関連がより強いことが確認されています。
偏った食生活
環境的な要因として最も重要視されているのが食生活です。特に、牛肉や豚肉などの赤肉や、ハム・ソーセージといった加工肉の過剰な摂取、食物繊維の摂取不足は、大腸がんのリスクを高めることが知られています。高脂肪食により肥満になることが、さらに大腸がんリスクを高めてしまいます。
遺伝子変異
大腸がんの原因としてRAS遺伝子、BRAFV600E遺伝子、そしてミスマッチ修復機能欠損(MSI/MMR)といった遺伝子変異や機能欠損が、がん細胞の増殖や進行に深く関わっています。遺伝子変異や機能欠損は大腸がんの発生や悪性度、治療薬の選択に影響を与える重要な要因です。例えば、KRAS変異やBRAF変異(MSS)がある場合、再発のリスクが高い因子となることが報告されています。一方で、ミスマッチ修復機能欠損がある場合、再発のリスクは比較的低いです。これらの遺伝子異常や機能欠損は、がん細胞の生物学的特性を決定し、それががんの発生や進展の背景にある原因の一つとして考えられます。

