私の夫は、サプライズがあまり得意ではありません。何かを隠そうとしても、すぐに顔に出てしまうタイプです。ところが、妊娠中でつわりがつらかったころの私は、夫の表情の変化まで気にする余裕がなく……。


勝手に決まっていた転職
当時の私は妊娠中で、水のにおいですら気持ち悪くなるほど、つわりに苦しんでいました。ソファとトイレを行き来するだけで1日が終わるような生活を送っていたのです。
そんなある日、夫が突然「転職しようと思う。もう内定ももらっている」と言いました。
理由を聞くと、今の会社で数カ月後に転勤が決まっていたため、転勤のない会社に勤めたいという思いが強くなったとのこと。そもそも私は、転勤の話すら聞いていませんでした。
さらに夫は、「どちらにしても数カ月以内に引っ越しは避けられない」と、どこか前向きな様子で話したのです。私にとっては、転職も転勤も引っ越しも、その場で初めて知らされたことばかりでした。
怒りと悲しみがこみ上げて
怒りが沸いた私は思わず、「え、私、妊娠中でつわりもあるのに、引っ越し作業しなきゃいけないの?」と問いただしました。
すると夫は、「隠していたのは、つわりでつらい時期に余計な心配をさせたくなかったからだよ。もちろん引っ越しは俺が全部やるから!」と宣言。
正直、そのときは「それくらい当たり前では……」と思いました。私がこんなに苦しい時期に、夫がひとりで大事なことを決めていたことがショックで、頭の中に「離婚」という言葉までよぎったほどです。
とはいえ、怒る体力すら残っていませんでした。私は「転職すると決めたならすればいいよ。でも、何も相談してくれなかったのは悲しかった」とだけ伝えました。
すると夫はようやく事の重大さに気づいたようで、「ごめんね」と謝ってくれました。

