子育てをしていると、食事の準備が毎日大変ですよね。「なるべく身体に良いものを」という理想はあっても、仕事や家事に追われる中で完璧を求めるのは至難の業。時には便利さに頼ることも必要です。今回は、筆者の友人の体験談をお届けします。
後ろめたさを抱えたランチ会
先日、幼稚園のPTAが主催する持ち寄りランチ会がありました。
保護者が一品ずつ料理を持ち寄り、子どもたちと一緒に食べながら親睦を深めようというものです。
ランチ会の当日、私はデパ地下で買った唐揚げをテーブルの上に並べました。
なんとなく“手作りが当たり前”という空気があって、みんな手作りのものを持ち寄ることになっていますが、今回は仕事の締め切りが重なり、どうしても自分で作る余裕がなかったのです。
それでも手ぶらで行くわけにはいかず、結局市販品にしたのですが、内心「手抜きしてると思われるだろうなぁ……」と、申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
案の定、唐揚げを見た保護者のAさんから「あら、せっかくの会なのに市販品? うちは手作りしか食べさせないの。市販品は味が濃いからって食べてくれないのよ」とため息混じりの指摘が。
私はただ恥ずかしくて「すみません」と俯くことしかできませんでした。
予期せぬ味方
Aさんの前には見事な手作りキッシュが並んでいます。
まるで自分がだらしない母親になったようで身が縮む思いでしたが、そんな重い空気を切り裂いたのは、なんとAさんの息子さんの無邪気な声でした。
「ママ、これおいしい!」
なんと、市販品は味が濃くて食べないはずの息子さんが、私の持ってきた唐揚げを夢中で頬張っているのです。
固まる親たちに反して無邪気にはしゃぐ子どもたち。
その光景に、なんとも言えない気まずい沈黙が流れました。

