名付け親になる気満々の先輩
「あとね、歩美ちゃん。ベビー用品を買いに行く時は、絶対私を呼んでね?初心者の夫婦だけで行くと、無駄なもの買わされるんだから。私が見繕ってあげる。……あ!そうだ、名前!私、もう候補を10個くらい考えてあるの。今夜LINEで送るから、必ずご主人と検討してね。私の考えた名前、絶対センスいいから!」
「な、名前まで……ありがとうございます。でも、名前は夫と二人で決めようって話してて……」
「何言ってるの!ご主人なんて男の人でしょ?名付けのセンスなんてないわよ。いい?子どもの将来がかかってるんだから、意地を張っちゃダメ」
後藤さんは私の肩をパンパンと叩き、満足げに自分の席へ戻っていきました。 机に残されたのは、後藤さんが「推奨」するサプリメントと、ずっしりと重いプレッシャー。
私はスマホを取り出し、道義にこっそりメッセージを送りました。
『ねえ、今日も後藤さんに名前の候補送るって言われちゃった……。ちょっと怖くなってきたかも』
すぐに既読がつきますが、返信を打つ間もありません。
「歩美ちゃん!仕事中スマホばっかり触ってると、電磁波が赤ちゃんに悪いわよ!」
……まだ始業前なのに。 私は溜息を飲み込み、無理やり笑顔を作ってパソコンを立ち上げました。この時の私はまだ、彼女の干渉がこの後どれほど異常なエスカレートを見せるのか、想像もしていなかったのです。
あとがき:その優しさ、賞味期限切れではありませんか?
初めての妊娠。不安な時に「何でも聞いて」と言われたら、砂漠で水を見つけたような気持ちになりますよね。でも、後藤さんのように土足でプライベートに踏み込むのは「親切」ではなく、ただの「侵略」です。自分の意見を押し付けるだけの人は、あなたの幸せではなく、あなたをコントロールして得られる「全能感」を愛しているだけかもしれません。違和感は、あなたと赤ちゃんの心を守るための大切なアラートなのです。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
記事作成: ゆずプー
(配信元: ママリ)

