腎臓と骨折の関係
編集部
骨折のしやすさに腎臓が関係しているのはなぜですか?
加藤先生
腎機能が低下するとカルシウムやリンのバランスが崩れ、骨代謝(骨が作られたり壊されたりするサイクル)に影響が出るからです。その結果、骨がもろくなり、軽い転倒などでも骨折しやすくなることがあるのです。
編集部
骨折以外で骨がもろくなったと自覚できるのでしょうか?
加藤先生
骨のもろさは、貧血以上に自覚症状がなく、骨折して初めて気付くことがほとんどです。ただし、最近は「骨粗しょう症外来」などで骨密度を測定できるようになりました。気になる人は、一度検査してみるとよいでしょう。
編集部
症状ベースで気付くのは難しいのですね。
加藤先生
強いて言うなら、脊椎がもろくなると、急激に猫背が進んだり、身長が1年で数cm低下したりすることがあり、こうした変化が受診のきっかけになる可能性はあります。当てはまる人は、早めに医療機関で相談しましょう。早期に対応することで、進行を抑えられる可能性があります。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
加藤先生
腎臓は、痛みなどの自覚症状が出にくい臓器ですが、その機能が低下すると、貧血や骨の変化など、さまざまな形で全身に影響を及ぼすことがあります。特に、腎性貧血はゆっくり進行するため見逃されやすく、また骨のもろさを自覚するのも難しいため、気付かないまま腎機能の低下が進んでいることもあります。体調の変化を「年齢のせい」と自己判断せず、気になる症状があれば早めに医療機関で相談し、早期発見、早期対応できるようにしましょう。
編集部まとめ
貧血や骨のもろさは自覚症状がほとんどないため、気付いたときには腎機能の低下が進んでいるケースも少なくありません。健康診断の結果や日常の変化をきっかけに、早めに医療機関で相談し、腎臓を守りましょう。

