5日に第8話が放送される連続ドラマ「田鎖ブラザーズ」(TBS系、金曜22時)。田鎖真(岡田将生)と稔(染谷将太)の兄弟が時効となった両親殺害事件の真相を追う物語がいよいよ最終章に突入する。ミステリードラマの醍醐味の1つは、一見関係なさそうな複数の点が物語の進展とともに徐々につながり、意外な人間関係や隠された事実が浮かび上がるプロセスにあるが、ここにきて、兄弟が姉のように慕う質屋兼情報屋・足利晴子(井川遥)に視聴者から「疑惑の目」が向けられている。あたたかい味方に見える彼女だが「謎」は多く、すべての真相を握る最重要人物ではないかと考えるドラマファンも多い。そして、これまで蒔かれてきたヒントを繋いでいくと、「ある仮説」にたどり着く。
「田鎖ブラザーズ」とは
2010年4月27日に殺人罪などの公訴時効が廃止されたものの、わずか2日の差で両親殺害事件の時効が成立してしまった兄弟が、刑事と検視官として凶悪事件に向き合いながら31年前に起きた両親殺傷事件の真相を追い続けるクライムサスペンス。連続ドラマ「アンナチュラル」「MIU404」「海に眠るダイヤモンド」(いずれもTBS)などで知られる新井順子氏がプロデューサーを務める。
タイトルバックがヒントに?
本作は京浜工業地帯を舞台にしており、対岸に大きな工場が見える港がオープニングタイトルバックに使われている。真と稔にとっては、幼少期に亡き父・朔太郎(和田正人)が夜景スポットとして連れてきてくれた思い出の場所で、晴子が足繁く通う「釣りスポット」でもあり、港=海は、この作品を語る上で重要なアイコンになっていそうだ。
第1話(4月17日放送)。回想シーンで、ノンフィクション作家・津田雄二(ずん・飯尾和樹)が、煩わしがる朔太郎に執ように取材を申し込み、「教えてください。田鎖さんも港まで運んでたじゃないですか?」と問い質していた。朔太郎は質問には答えず、忙しいから帰ってくれと対応を拒否したため、朔太郎が港まで何を運んでいたのかはわかっていない。
ただ、第4話(5月8日放送)で、朔太郎が当時、幼い真のために手作りしてくれたロボットのおもちゃの中から、密造拳銃が見つかり、さらに第7話(5月29日放送)で、朔太郎が働いていた辛島金属工場が暴力団の五十嵐組と拳銃密造をめぐって関わりがあったことが、津田の取材ノートから判明した。
港と海にまつわるエピソードはまだある。第3話(5月1日放送)で、晴子の口から自分の父親が漁師だったことが語られ、第7話では、その父が数年前に酔って海に転落し命を落としたことと、母親と弟は事件のずっと前、彼女が小学生の頃に事故死していることも明かされた。
津田と朔太郎のやりとり、晴子の過去を思い浮かべると、1つの仮説にたどり着く。それは、五十嵐組の依頼で工場が拳銃を密造し、朔太郎もそれに何かしらの形で加担。そして完成品を港から取引先に海路で運んでいたのが、晴子の父親だったという説だ。SNSを見ると、
「津田が田鎖父に『港まで運んだんでしょ』的な発言」
「もしや…拳銃密輸の運搬に絡んでいたのか?」
「晴子のお父さんは漁師だったんだよね? 船持ってて、密造銃の輸送に関わってた?」
「見つからないように海の上で取引していたとしたら、晴子父の船で…」
といったコメントが見受けられる。また
「はるちゃんの父親は漁師だったけど、密輸拳銃の件で続けられなくなり、そのままメンタル回復しないで海に自殺したんじゃないのかな?」
「漁師が酔って海に落ちたなんておかしい」
「父、母、弟が全員事故死って、不自然じゃない?」
などの書き込みもあり、彼女の肉親が亡くなった理由がカギと考える視聴者もいる。
このほか、真相をすでに晴子だけでなく、神奈川県警青委署刑事課強行犯係係長で真の上司の小池俊太(岸谷五朗)らも知っていて、そのうえで不審な行動をとっているのではないかと考察する人もおり、
「『田鎖ブラザーズ』の恐ろしいところは現在兄弟を温かく支えている味方(もっちゃん、小池、晴子)全員が、実は過去の惨劇の秘密を共有し、お互いを牽制し合っているのではないかという点だよね」
「晴ちゃんも小池係長も田鎖兄弟を守ろうと牽制しあってるのか、自分の抱えてるやばい“何か”を守りたいのかが絶妙に読めなくてひたすら怖い」
との書き込みもあった。

