健康診断の前にコーヒーはNG?メディカルドック監修医が、健康診断前にコーヒーを控えるべき理由や、飲んでしまったときの対処法、正確な結果を得るための正しい過ごし方について解説します。

監修医師:
木村 香菜(医師)
名古屋大学医学部卒業。初期臨床研修修了後、大学病院や、がんセンターなどで放射線科一般・治療分野で勤務。その後、行政機関で、感染症対策等主査としても勤務。その際には、新型コロナウイルス感染症にも対応。現在は、主に健診クリニックで、人間ドックや健康診断の診察や説明、生活習慣指導を担当している。また放射線治療医として、がん治療にも携わっている。放射線治療専門医、日本医師会認定産業医。
健康診断前にコーヒーを飲んではいけない理由とは?直前に飲んでしまった時の影響
健康診断では、できるだけ普段の身体の状態を正確に評価することが大切です。コーヒーに含まれるカフェインや糖分、ミルク成分などは、検査項目に影響することがあります。
コーヒーの影響で血圧や心拍数の数値が変化する
コーヒーに含まれるカフェインの影響で、飲んだ直後は血圧や心拍数が一時的に上昇することがあります。普段コーヒーを飲み慣れている方では変化が小さい場合もありますが、健診当日の測定値に影響する可能性があります。その結果、本来は正常範囲でも「血圧が高め」と判定されることがあります。特に高血圧の経過観察中の方では、正確な評価のためにも当日のコーヒーは避けるのが望ましいでしょう。
コーヒーの影響で胃カメラ検査精度が下がる
胃カメラ検査の前にコーヒーを飲むと、胃液分泌が刺激され、胃の内部が観察しづらくなることがあります。また、牛乳や生クリーム入りのカフェラテなどは、乳成分が胃壁に付着することで視界を遮り、検査精度を下げてしまう可能性もあるでしょう。さらに、検査前に飲食物が胃内に残っていると、安全面の観点から検査延期となる場合もあります。胃カメラを予定している場合は、ブラックコーヒーであっても避けたほうが安心です。
コーヒーの影響で血液検査の数値が変わる恐れも
健康診断の血液検査では、空腹時血糖や中性脂肪などを測定することがあります。コーヒーに砂糖やミルクが入っている場合、血糖値や脂質代謝に影響を与える可能性があります。また、ブラックコーヒーでもカフェインによってホルモン分泌や代謝に変化が起こる可能性が指摘されています。そのため、「ブラックなら絶対大丈夫」とは言い切れません。特に採血を伴う健康診断では、基本的に水以外の飲食物は控えるよう案内されることが多いでしょう。
健康診断前はいつまで・何時間前ならコーヒーを飲んでもいい?
健康診断前の飲食制限は、検査内容によって多少異なります。ただし、多くの健診施設では「10時間程度の絶食」を基本としています。
健康診断前日の日中〜夜は何時からコーヒー・カフェインを控えるべき?
一般的には、健診前日の夕食後からはコーヒーを控えるのが無難です。厚生労働省の標準的な健診プログラムでも、健診前10時間以上は水以外の飲食を避けることが推奨されています。夜遅い時間のコーヒーは睡眠の質を下げることもあり、翌朝の血圧や自律神経の状態に影響する可能性があります。健診前日は、夕食を早めに済ませ、その後は水や白湯で過ごすとよいでしょう。
健康診断当日の朝〜昼はコーヒーを控えるべき?
健康診断当日は、基本的にコーヒーは避けましょう。ブラックコーヒーでも、カフェインによる血圧・脈拍への影響が出る可能性があります。特に以下の検査を受ける場合は注意が必要です。
血液検査
血圧測定
心電図
胃カメラ
バリウム検査
施設によっては「水のみ可」としている場合もあるため、事前案内を確認してください。

