これは筆者の友人のMさんから聞いた話です。
Mさんは長年「将来のため」と自分の楽しみを後回しにして、節約や家事に追われてきました。子どもが巣立つ頃になって、ようやく自分の時間や好きなことに目を向け始めたそうです。家族のために我慢し続けた日々と、そこから少しずつ自分の喜びを取り戻す過程を語ってくれた体験談です。
楽しみを後回しにした日々
私はずっと「将来のために節約しないといけない」という理由で、自分の楽しみを後回しにして節約してきました。子どもが小さいころは、友達とランチに行くことや少し高めの服を買うことも我慢し、休日は家事や子どもの習い事に追われ、自分の時間はほとんどゼロでした。周囲の友人たちが趣味や旅行を楽しんでいる様子をSNSで目にするたび、胸の奥がざわつき、「自分もやっておけばよかった」と後悔することも多かったです。
50代で気付いた心の空白
そして50代になったある日、ふと「そろそろ節約ばかりしていないで好きなことを始めてみよう」と思いました。しかし、節約の為にこれまで自分の好きなことを犠牲にしてきたため、何をしている時に心からワクワクしていたのかすぐには思い出せませんでした。節約のために我慢して頑張ってきたはずなのに、心の中にはぽっかりと穴が空いたような感覚がありました。その瞬間、自分を押し殺して生きてきたことや、長年我慢してきた日々の重みを初めて強く感じました。

