MRI検査という名称は聞いたことはあっても、CT検査との違いや具体的な受け方はご存知でない方が多いです。メディカルドック監修医が、MRI検査の基本的な仕組みをはじめ、CTとの違いや金属類の持ち込み制限など、検査前に必ず確認しておきたい注意点について分かりやすくお伝えします。
※この記事はメディカルドックにて『「MRI検査前にコーヒー」を飲んでもいい?検査を受ける前の注意点を解説!【医師監修】』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
木村 香菜(医師)
名古屋大学医学部卒業。初期臨床研修修了後、大学病院や、がんセンターなどで放射線科一般・治療分野で勤務。その後、行政機関で、感染症対策等主査としても勤務。その際には、新型コロナウイルス感染症にも対応。現在は、主に健診クリニックで、人間ドックや健康診断の診察や説明、生活習慣指導を担当している。また放射線治療医として、がん治療にも携わっている。放射線治療専門医、日本医師会認定産業医。
MRI検査とは?
MRI(Magnetic Resonance Imaging;磁気共鳴画像法)検査は、強力な磁石と電波によって身体の内部の情報を画像にする検査のことです。
人間の身体は水分を多く含んでおり、MRI検査ではその水分(水素原子)からの動きを可視化することができます。水分の量によって信号つまり白か黒かが決まり、白黒の画像が作成されるのです。
MRI検査は、脳梗塞や脳出血、くも膜下出血といった脳卒中、がん、筋肉などの異常など、さまざまな病気を調べることができます。
今回の記事では、MRI検査について詳しく解説します。
CT検査との違い
MRI検査とCT検査との大きな違いは、放射線被爆があるかどうかということにあります。
CT検査は、放射線を利用した検査なので、少なからず被曝をしてしまいます。一方、MRI検査は磁気の力を利用した検査なので、被曝はありません。
MRI検査の方がCT検査よりもより多くの時間がかかることも違いとして挙げられます。検査部位によっても異なりますが、CT検査は約5-10分ほどで終了することが多い一方、MRI検査は20-60分ほどかかります。
MRI検査は、CT検査ではわかりづらい脊髄や神経、靭帯、筋肉といった組織の異常を調べることも得意としています。
MRI検査前の注意点
それでは、MRI検査前に注意したい点について説明します。
金属類を持ち込まない
アクセサリーなどの貴金属や腕時計などの金属類は、MRI検査室に持ち込むことはできません。MRI装置の強い磁力にひきよせられ、装置の破損につながる恐れがあるからです。事前に取り外すようにしましょう。
化粧品によっては落とす必要がある
アイシャドウやマスカラなどには、金属の粉が含まれていることがあります。ため、化粧をしたまま検査を行うと、やけどや変色などの原因になる場合があります。ノーメイクか薄化粧で検査を受けることが望ましいでしょう。
検査内容によっては絶食が必要
腹部や骨盤部のMRI検査を受ける方は、約4時間前から絶食が必要です。医療機関によっては胸部の検査の場合にも食事制限があります。食事を摂ると、腸の動きが活発になるため、ボケた画像になってしまう恐れがあります。
内服している薬は普段通り飲む
普段内服している薬は普段通りに飲んでもらって構いません。しかし、絶食の場合の糖尿病治療薬については、主治医にあらかじめ飲めてもよいかどうか確認しておくと良いでしょう。
体内に金属類がある場合は事前に医師に伝える
ペースメーカーや人工関節、インプラントなど、手術を受けて体内に金属がある場合には、機種によってはMRI検査が受けられないこともあります。事前に、手術を受けた病院に確認しておきましょう。また、ペースメーカーを埋め込まれている方は、ペースメーカーや確認カードを配布されていると思われます。これらに、MRI検査対応かどうかについて記載があれば、検査時に持参するようにしましょう。

