実家暮らしの彼と付き合っていたときのお話です。彼には持病があり、時々動悸を訴えることがありました。私はそんな彼のことをいつも心配していました。その日も夜遅くなってから、彼が急に「動悸がする」と言い出して……。
沈黙が続いた車内
彼は「いつものことだから少し休めば大丈夫だよ」と言って、すぐに横になりました。彼の言う通り、数分ほどで動悸は治まったようです。ただ、体のだるさは残っているようだったので、これ以上負担をかけるわけにはいかないと思い、私は帰宅することにしました。
しかし、すでにバスは終わっている時間です。どうしようか迷っていると、彼はすぐに母親を呼びました。彼の親に会うのは、その日が初めてです。私は突然の展開に戸惑いながらも、送ってもらえることに感謝し、車に乗り込みました。
けれど車内では、ほとんど会話がありません。気まずい沈黙が続き、彼の母親もどこか不機嫌そうに見えました。初対面で夜遅くに送ってもらうことになってしまったため、申し訳なさもあり、私はただ小さくなって座っていることしかできませんでした。
ふたりの会話が聞こえてきて…
10分ほど車を走らせ、無言のまま私の家に到着しました。お礼を言って車を降りたものの、ドアを閉めたあと、私は「彼の母親は私のことをあまりよく思っていないのかもしれない……」と、少しさみしい気持ちになっていました。
それから数カ月後、私は再び彼の実家を訪れました。彼の部屋で待っていると、彼は普段と変わらない様子で「飲み物を取ってくるね」と言い、キッチンへ向かいます。
彼の部屋はキッチンに近く、彼と母親の話し声が自然と耳に入ってきました。最初は気にしないようにしていたのですが、その内容に、私は思わず固まってしまいました。
彼の母親が、私の服装や振る舞いについて悪口を言っていたのです。

