私の母は、自分では「太っているのではなく、ぽっちゃりしているだけ」と思っていたようですが、ある朝、近所の女性から思いも寄らない言葉を投げかけられました。そのひと言は、家族の言葉とはまったく違う形で母の心に残ったようです。
家族に言われても受け流していた母
これは、私の母が50歳を過ぎたころの話です。当時の母は車で移動することが多く、食欲も旺盛でした。家族から見ても体型の変化は明らかで、私たちは時折「少し太ったんじゃない?」と声をかけていました。
しかし母は、友人たちから特に何も言われないこともあってか、「そんなに太っていない」と頑なでした。本人の中では、太っているのではなく、あくまで「ぽっちゃりしているだけ」だったようです。家族が何を言っても、母はあまり気にしていないようでした。
近所の男性にいつも通りあいさつ
ある日の朝、母が玄関先を掃除していたときのことです。隣の家から、ご主人が出てきました。母はいつものように、にこやかに「おはようございます! いい天気ですね!」と声をかけたそうです。隣のご主人は近所でお店をしており、母も客として利用することがありました。そのため、相手も笑顔で「おはようございます!」と返してくれたそうです。
その日はゴミの日でした。母はゴミを持ち、隣の家の前にあるゴミ置き場へ向かいました。ゴミを置いて戻ろうとしたとき、ふと見ると、お隣の庭に奥さまが立っていたそうです。母は「あら」と思い、あいさつをしようとしました。

