ポール・セザンヌ《砂糖壺、梨とテーブルクロス》1893-1894年、ポーラ美術館
セザンヌとは? 「近代絵画の父」と呼ばれる理由
南フランスのエクス=アン=プロヴァンス出身のポール・セザンヌ(1839–1906)は、パリで最先端の美術に触れながらも、印象派が追い求めた「瞬間の光」とは一線を画した独自の道を歩みました。
故郷プロヴァンスへと活動の拠点を移し、ひたすら自然と向き合いながら積み重ねた研鑽。その最終的な目標は、「自然と平行するひとつの調和」として芸術を表現することでした。
その絵画は後にピカソのキュビスム、マティスのフォーヴィスムなど、20世紀のあらゆる美術革命へと受け継がれ、「近代絵画の父」という称号を得るに至ります。
マティスは1925年にこう語っています。
「おわかりになるでしょう、セザンヌとは絵画の神のような存在なのです」
セザンヌ6点と「伝説」を語る名画たちが一堂に
ポール・セザンヌ《プロヴァンスの風景》1879-1882年、ポーラ美術館
ポール・セザンヌ《4人の水浴の女たち》1877-1878年、ポーラ美術館
本展では、ポーラ美術館が所蔵するセザンヌの油彩画6点を核に展示が構成されます。静物・風景・人物と、テーマを横断して描かれた作品群は、セザンヌの多彩な表現の世界への扉を開いてくれるでしょう。
とくに注目したいのが《砂糖壺、梨とテーブルクロス》(1893–1894年)や《4人の水浴の女たち》(1877–1878年)、《プロヴァンスの風景》(1879–1882年)といった代表作の数々。静謐の中に緊張感を宿した静物画、プロヴァンスの光と大地の息吹を感じさせる風景画——それぞれの作品が、セザンヌの飽くなき探求心を物語っています。
アンリ・マティス《リュート》1943年、ポーラ美術館
ポール・ゴーガン《白いテーブルクロス》1886年、ポーラ美術館
さらに本展を特別なものにしているのが、セザンヌに影響を受けた画家たちの作品も同時に展示されること。ゴーガン、ゴッホ、ピカソ、マティスなど、錚々たる顔ぶれの作品を通じて、セザンヌがいかにして後世の芸術家たちにとっての「伝説」となったのかを体感することができます。
