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「ただのだるさ」は“肝臓からのSOS”?劇症肝炎の『初期症状』【医師解説】

「ただのだるさ」は“肝臓からのSOS”?劇症肝炎の『初期症状』【医師解説】

劇症肝炎とだるさ:病院での検査と診断の流れ

だるさを主訴(しゅそ)として医療機関を受診した場合、どのような検査と診断の流れをたどるのかを知っておくと、受診時の心構えができます。

血液検査で何がわかるか

肝臓の状態を調べるためには、血液検査が基本となります。主に確認される項目は以下の5指標です。

・AST(GOT)、ALT(GPT):肝細胞の障害を示す酵素の値
・総ビリルビン:黄疸の程度を示す指標
・プロトロンビン時間(PT):血液凝固能を示す指標(肝機能低下を反映)
・アルブミン:肝臓が作るタンパク質の量を示す指標
・血小板数:肝硬変への進行を示す参考値

これらの値を組み合わせることで、肝臓がどの程度機能しているかを評価します。特にプロトロンビン時間は劇症肝炎の診断基準にも含まれる重要な指標であり、プロトロンビン時間が40%以下またはINRが1.5以上に悪化している場合は、救急対応が必要な状態と判断されます。血液検査の結果を受けて、超音波(エコー)検査や画像検査が追加されることもあります。

入院・集中治療が必要になる基準

劇症肝炎が疑われる場合、外来での経過観察ではなく、入院による管理が必要になることが多いです。特に肝性脳症(意識障害)を伴う場合や、プロトロンビン時間が著しく延長している場合は、集中治療室(ICU)での管理が検討されます。

入院では、肝機能を補助するための点滴治療や、原因に応じた薬物治療が行われます。重症例では専用の機器を使って血液中の有害物質を取り除き、健康な血液成分と入れ替える血漿交換(けっしょうこうかん)や、肝臓移植の適応が検討されることもあります。病状が安定するまでの間は、医師・看護師・薬剤師などの医療チームが連携して患者さんをサポートします。早期に入院管理を開始することが、回復への近道となります。

まとめ

劇症肝炎は、だるさや発熱といった日常的な症状から始まり、急速に悪化する重大な疾患です。黄疸・濃い尿・強烈な倦怠感といったサインを見逃さず、早めに内科や消化器内科を受診することが、回復への道を開く第一歩となります。症状に不安を感じたら、自己判断で様子を見るのではなく、迷わず医療機関に相談することをおすすめします。

参考文献

厚生労働省「肝炎とは」

厚生労働省「肝炎総合対策の推進」

国立国際医療研究センター 肝炎情報センター「B型肝炎」

配信元: Medical DOC

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