現地14日(日本時間15日)に米国・ダラス競技場で行われたサッカーW杯北中米大会・1次リーグF組の初戦で、FIFAランク8位の強豪・オランダを相手に後半に2度追いつく執念で2-2のドローに持ち込んだ日本代表(同18位)。その立役者の一人、MF鎌田大地(クリスタルパレス)の「W杯初ゴール」には、試合終了後から各メディアやSNSで「鎌田の1ミリ」というワードが多用され、ネットミームとなって列島を沸かせている。
試合は中盤で激しい駆け引きが続き、後半に動き出した。後半6分、身長195センチのオランダ最強DF・ファン・ダイクが先制点を決めた。日本としては悔しいゴールだったが、後半の序盤に日本もMF中村敬斗(スタッド・ランス)がゴールを決めて追いついた。
しかしオランダが再び突き放し、1-2のビハインドで試合終了まで残りわずかという後半44分、運命の瞬間が訪れた。
日本の右CKに頭で合わせたのはFW小川航基(NECナイメヘン)だ。高い打点から強烈なヘディングシュートを放ち、GKの手をかすめてネットを揺らした。起死回生の同点ゴール——と思ったが、場内にアナウンスされた得点者は、鎌田だった。
小川のシュートは、ゴールに背を向けた鎌田の頭をほんの少しかすめて軌道を変え、ゴールに吸い込まれていった。鎌田はボールの感触で自らのW杯初得点を確信。頭を指さしてアピールした。
「まさかこういう形でゴールするとは。普通はありえないシチュエーション」と語った鎌田は前回2022年カタール大会で無得点に終わり、「この大会に4年間懸けてきた」と臨んだ今大会でのW杯初ゴール。競り合いの中で鎌田が195センチのファン・ダイクをブロックしたことでバランスを崩し、小川のシュートにつながった。
脱力したような表情と姿勢で宙に浮き…
試合後、鎌田がボールをかすめた瞬間を異なる角度から捉えた4枚の写真がX上で拡散した。ゴールに背を向けたまま、脱力したような表情と姿勢で宙に浮く鎌田の姿——その瞬間が「鎌田の1ミリ」としてミーム化し、AIで生成されたコラージュもたくさん生まれたことで爆発的に広がった。
2022年カタール大会・スペイン戦でMF三笘薫がラインを割るか否かのギリギリの折り返しで日本を救った「三笘の1ミリ」になぞらえ、今大会でも「細かすぎる奇跡」が連続で起きた。
「ダメだ、鎌田の1ミリが面白すぎるwww いろんな角度から見てる写真で声出ちゃったよw 表情も姿勢も全てが脱力の極みすぎる、クッソwww 実際は鎌田がファン・ダイクと競ったことで生まれたゴールなので、立役者なんだけどね!!」
「どの角度も愛おしい そこにいてくれてありがとう」
「色んな角度から見る鎌田おもしれぇ」
「こんなにも写真があったなんて!!笑 見る度に爆笑しちゃってます」
「鎌田の1ミリ 新聞の一面になってる笑 うれしくて買ってしまった」
笑いと共について出てくるのは鎌田への感謝の言葉だ。もちろん「実は功労者」という再評価の声も当然上がった。
「このまえにファンダイクの位置ずらして小川のフォローしてた功労者なのに遊ばれてるけど得点者だから報われて何より」
「この前のファンダイクを押した『鎌田のひと押し』も皆んなに知ってもらいたい」
「数年前なら奇跡、今なら実力」
そしてやはり「三笘の1ミリ」、さらに東京・渋谷のスクランブル交差点で歓喜するサポーターとの比較がすぐさま始まっていた。
「三笘の1ミリ 鎌田の1ミリ 渋谷の40秒」
「三笘の1ミリ、鎌田の全ミリと思った」
「鎌田の1ミリとか言われてるのなんなん。あれだけしっかり当たって角度変わってるんやから1ミリはないやろ。 鎌田のQBKくらいにしとこうぜ」
「鎌田のミリのホントの意味は 鎌田の身長が1ミリ低かったら 1-2で日本が負けてたから」
ミームを「永続文化資産」として語る声も出た。
「もう2026年ワールドカップの“顔”は決まったようなものだよなぁww ずっとこれ残るぞ、鎌田」
「世界名画」
「誰か3Dプリンタでフィギュア化してくれ」
「『イニエスタだったら、入ってなかった』ってやつ好きw」
「オランダと引き分け。数年前なら奇跡、今なら実力。日本サッカーの成長速度が凄すぎる。 鎌田の1ミリ流行語になりそう笑」
そんななか、小中学生対象のサッカーコーチ経験のあるユーザーのひと言が心に響いた。
「少年サッカーから中学生までのコーチして強く思うことがある。それはそこに立ってることが才能だということ」
グループF日本の次戦は20日(日本時間21日)、ランキング45位のチュニジア戦。さらに25日(同26日)には同38位のスウェーデンとの対戦が控えている。ドローとはいえ、強豪オランダから勝ち点1をもぎ取った価値は大きい。
「鎌田の1ミリ流行語になりそう」という声が上がるなか、鎌田の頭への感触が呼び寄せた同点弾は、2026年大会の「語り草」として長く残りそうだ。

