白髪染めをやめるきっかけとなったアナウンサーの存在
――投稿では、「出産を終えて急激に増えた白髪 鏡を見るのも怖かった」と書かれています。
みつき:そうですね。子どもが乳飲み子のときってなかなか外出できないですけど、その時期に「あれ? めちゃめちゃ増えてる」と気づきました。――特に、出産直後はお子さんの面倒も大変だと思います。白髪を染めるどころじゃなかった?
みつき:そうですね。実家は近くないので子どもを預けるところもないし、染めるどころじゃなかったです。
――「鏡を見るのも怖かった」と書かれていますが、日常生活では白髪が目立たないよう気をつけていたのでしょうか?
みつき:そうですね。知り合いに会ったらどうしようと思うと……まあ、うすうす気づいてる人はいただろうけど「恥ずかしいな」という思いがあり、当時は帽子をかぶったりしていました。
歳を重ねるにつれて白髪を受け入れられるようになってはきましたが、今も「白髪はいいことばかりじゃない」と思うことがあります。
たとえば、街中で知らないおじいちゃんが手を振ってくることがあるんですね。知り合いだと思われたんでしょうね(笑)。あと、知らないおばあちゃんが「あら、元気?」と近づいてきたけれど、私の顔を見て「あ、違った」みたいなこともあったし(笑)。
――「白髪はいいことばかりではない」と思っていたのに、どんな経緯で「白髪染めをやめよう」という決断に至ったのでしょうか?
みつき:40代で白髪染めをやめた素敵な人がいたんです。アナウンサーの近藤サトさんなんですけど。――ああ、きれいなグレイヘアをされていますよね!
みつき:そう、きれいなんですよ。美しく着物を着て、白髪でおしゃれで。「近藤サトさんだから許される」とは、私もわかっていたんですけど(笑)。
「白髪を染めなきゃ!」という強迫観念があった
――白髪染めをしていた頃とやめた今とを比較して、みつきさんの心境は変わりましたか?みつき:「うわー、白髪を染めなきゃ。どうしよう」という変な焦りはなくなりました。だから、メンタルとしては穏やかです。
――以前は、白髪が目立ち始めたら「そろそろ染めなきゃ!」という焦りがあったんですもんね。
みつき:強迫観念に近かったと思います。誰も見ていないのに「わっ、みんな白髪を見てる!」と思っていました(笑)。
――「私を30年以上縛り続けていたものから解放された」「この髪色は私にとって自由の象徴」「今はこの選択に満足しています」と、Instagramに投稿されていましたね。
みつき:はい。
――白髪染めをやめてから、喜びを感じた瞬間はありますか?みつき:白髪にした後にドラッグストアで働いていた時期があって、その頃に50代くらいの女性のお客さんから声をかけられたことがあります。「あなたの髪色、気になるわ」「その髪になるまでどのくらいかかった?」って。「私も白髪染めやめたいんだよね」とおっしゃっていました。
Instagramにもいろんなコメントをいただきます。「私も白髪染めをやめたいけど、子どもが『まだ染めて』と言うから今は我慢してる」とか。
――みつきさんが白髪染めをやめたとき、周囲からはどんな反応がありましたか?
みつき:友だちも子どもも、どちらもなにも言ってきませんでした。でも、子どもの友だちで「なんで髪が白いの?」と言ってくる子はいます。たしかに、今はいろんな髪色のお母さんがいるから(笑)。
――いろんな髪色のなかの一つとして、白髪のみつきさんに屈託なく質問してきたのでしょうね。最後に白髪染めをやめようか悩んでいる人に、みつきさんからどんな言葉をかけたいですか?
みつき:う~ん、難しいですね。今は私も白髪染めをやめてはいますが、「髪色を変えると雰囲気が変わるかなあ」と揺れる瞬間はあるので(笑)。
あと、子どもが小さいから今は言われないですけど、成長したら「友だちが『おばあちゃん』って言ってたよ」と言われるかもしれない。そんなふうに子どもが絡むと、やっぱり揺れますよね(笑)。
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みつきさんは、なにも「白髪を隠すな」と言っているわけではありません。自身を縛り付けていた強迫観念から解放され、結果的に自由な生き方になった。
あらゆるプレッシャーがなくなり、自由を手にしたみつきさん。そんな彼女の“自由の象徴”が、今の髪色……すなわち白髪なのです。
髪色も生き方も自由になったみつきさんの、今後の投稿に期待です。
<取材・文/寺西ジャジューカ>

