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アトピー性皮膚炎の治療費|外用薬から生物学的製剤まで費用比較

アトピー性皮膚炎の治療費|外用薬から生物学的製剤まで費用比較

「新しい注射薬や飲み薬に切り替えたいけど、費用が心配」「生物学的製剤って月いくらかかるの?」といった不安を感じている方は少なくないのではないでしょうか。アトピー性皮膚炎は長期にわたることが多いため、月々どれくらいの費用がかかるのかを早めに知っておくことは、治療を続けていくうえでも、家計管理のうえでもとても重要です。この記事では、軽症から重症まで治療の段階別の費用の目安と、費用を抑えるための公的制度について解説します。


佐々木 健也

監修医師:
佐々木 健也(医師)

高知医科大学医学部(現・高知大学医学部)卒業。消化器内科医として10年以上にわたり、大学病院や基幹病院で肝胆膵領域の専門診療に従事。ウイルス性肝炎、MASH(代謝機能障害関連脂肪性肝疾患)、肝細胞がんを中心に、最新のガイドラインに基づく標準治療から地域医療における患者マネジメント、病診連携まで幅広く携わる。アルコール依存症診療にも豊富な経験を有し、精神科領域への出向経験を生かして、物質依存症や行動依存症に対する医学的助言も行う。近年は父親としての育児経験を契機に、小児の成長・発達、児童心理、発達障害、児童精神医学にも関心を広げ、看護師や公認心理師など多職種と連携した研究プロジェクトの準備を進めている。日本内科学会認定内科医、日本消化器病学会消化器病専門医、日本消化器内視鏡学会専門医。

軽症〜中等症のアトピー性皮膚炎にかかる外来治療費

アトピー性皮膚炎(あとぴーせいひふえん)は、皮膚のかゆみを伴う慢性的な湿疹が繰り返す病気です。治療の基本は、外用薬(がいようやく:皮膚に塗る薬)による炎症のコントロールと、毎日の保湿ケアです。

軽症〜中等症の段階では、ステロイド外用薬(ステロイドがいようやく)が中心となります。ステロイドとは、体内で自然につくられるホルモンに似た成分で、炎症を抑える効果があります。皮膚科を定期受診しながら、症状に合った強さのステロイドを塗ることが治療の基本です。

3割負担の場合、月々の費用の目安は以下のとおりです。

費用の種類軽症中等症

初診料約900円約900円

再診料(月1回)約400〜450円約400〜450円

ステロイド外用薬(1容器あたり)約30~110円約90〜210円

タクロリムス軟膏(プロトピック)(1容器あたり)-約360〜420円

保湿剤(ヘパリン類似物質等)(1容器あたり)約50〜200円約50〜200円

抗ヒスタミン薬(内服)(10錠)約50~180円約50~180円

月合計の目安(3割負担)約700〜1,400円約700〜1,700円

※上記はあくまで目安です。受診する医療機関や検査内容・投薬内容により異なります。

※上記は3割負担の場合の目安です。医療機関の種類(クリニック・病院)や処方内容によって異なります。また、ジェネリック医薬品(先発品と同じ有効成分で同等の効果を持つ後発医薬品)を選択することで、薬代を抑えることができます。

※外用薬は塗布範囲によって量が異なります。広範囲になれば必然的に処方量も増えるため、費用は増加します。

中等症〜重症の治療費|生物学的製剤・JAK阻害薬の費用

外用薬だけでは症状がコントロールできない中等症〜重症のアトピー性皮膚炎には、生物学的製剤(せいぶつがくてきせいざい)やJAK阻害薬(じゃくそがいやく)と呼ばれる新しい治療薬が使われます。

生物学的製剤とは、体内の免疫反応に関わる特定のタンパク質だけをピンポイントで抑える注射薬です。たとえるなら、炎症を起こす「引き金となる物質」だけを選んでブロックするイメージです。従来のステロイドと異なり、全身の免疫を広く抑えるのではなく、アトピーに関連する特定の経路にだけ作用します。

JAK阻害薬は、細胞内の炎症シグナルを伝える「JAK(ヤヌスキナーゼ)」という酵素の働きを抑える薬です。内服薬(飲み薬)として使えるものもあり、注射が苦手な方にとって選択肢が広がっています。

これらの新しい治療薬は効果が高い反面、費用が高くなる傾向があります。3割負担の場合の月額の目安は以下のとおりです。

薬剤名(種類)投与方法投与間隔3割負担目安(月額)

デュピクセント(デュピルマブ)生物学的製剤皮下注射2週間ごと約35,000〜40,000円

ミチーガ(ネモリズマブ)生物学的製剤皮下注射4週間ごと約30,000円

サイバインコ(アブロシチニブ)JAK阻害薬内服(経口)1日1回約40,000円

リンヴォック(ウパダシチニブ)JAK阻害薬内服(経口)1日1回約45,000円

コレクチム軟膏(デルゴシチニブ)外用JAK阻害薬外用(塗布)1日2回約2,000〜5,000円

※上記はあくまで目安です。受診する医療機関や検査内容・投薬内容により異なります。

※薬価は改定により変動します。また、体重や症状によって使用量が異なるため、実際の費用は担当医にご確認ください。生物学的製剤を使用する場合、後述の高額療養費制度を活用することで自己負担を大幅に抑えられることがあります。

配信元: Medical DOC

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