親子の距離感は、近い関係だからこそ難しいものです。大人になれば価値観や生活リズムも変わります。それでも「親子だから大丈夫」と思っていると、思わぬすれ違いが生まれることも……。今回は、筆者の友人の体験談をご紹介します。
仲良し親子の同居
私は昔から母と仲が良く、実家を出てからも頻繁に連絡を取り合ったり、一緒に出掛けたりしていました。
数年前に父が亡くなり、母が一人暮らしになった時も、心配でたまりませんでした。
そんな中、私の住まいの賃貸借契約の更新時期が近づき、「いっそ二人で一緒に暮らそうか」という話になったのです。
母も心細かったのか、「それなら安心だね」と嬉しそうに笑っていました。
こうして始まった約二十年ぶりの同居生活。
最初は思い出話に花が咲き、食卓も明るい雰囲気に包まれていました。
少しずつ積み重なる違和感
しかし、しばらくすると、小さな違和感の数々が無視できなくなっていきました。
「今日は帰りが遅かったね」
「誰と会うの?」
「何を買ったの?」
母にとっては何気ない会話のつもりだったのでしょう。
でも長年一人暮らしをしてきた私には、行動を逐一確認されているようで窮屈に感じられました。
一方で、母も私に対して「せっかくご飯を作ったのに時間が合わない」「話したいのに部屋にこもっている」と、寂しさや不満を感じていたようです。

