猫にとって『ナメクジ・カタツムリ』が危険な理由
梅雨時期になると活発になるナメクジやカタツムリ。あのヌメヌメとした質感が苦手という方も多いと思いますが、実は猫にとっては危険な存在で、極力避けなければならない生物なのです。まずはその理由を3つ紹介いたします。
後半では、さらに詳しく触れてしまった場合や舐めてしまった場合のリスクについて紹介いたします。
1.寄生虫を宿している
まず、ナメクジやカタツムリは寄生虫を宿しています。その代表となるのが『広東住血線虫』です。
猫が直接触れたり舐めたりした場合はもちろんのこと、これらを食したネズミを捕食した場合も感染してしまう可能性があります。
2.細菌やカビを纏っている可能性がある
更にナメクジやカタツムリは、体の表面や粘液に細菌やカビが付着している可能性があります。
あまりピンとは来ないかもしれませんが、最悪の場合は重度の脳炎に発展するほど侮れないものなのです。
ナメクジは時々キャベツに潜んでいることがあります。念の為、梅雨時期は購入したばかりのキャベツからも遠ざけるように心がけましょう。
3.駆除剤を浴びている可能性がある
ナメクジやカタツムリは基本的に、一般的な殺虫剤は効きません。しかしながら遭遇すると、咄嗟にゴキブリ用の殺虫剤を振り撒きたくなるのが人間の性。結局その場から立ち去るのを待つという方も多いでしょう。
このように、ナメクジやカタツムリは全く効き目のない殺虫剤を浴びている可能性がある他、『メタアルデヒド』という効果的な薬剤を既に浴びている可能性があります。
特にメタアルデヒドは猛毒で、人体にも悪影響があるほどです。"猫が舐めてしまったら…"と想像するだけでゾッとするでしょう。
ナメクジやカタツムリとの接触を避けるべき理由としては、殺虫剤の例のように間接的なものもあることを念頭に置いておいてください。
実際に猫の身に起こりうるトラブル
猫にとってナメクジやカタツムリが危険な理由がわかったところで、ここからはその実害について詳しく解説いたします。
呼吸器感染症を引き起こす
先ほど紹介した寄生虫の一種である『広東住血線虫』が猫の体内で活動を開始すると、肺にダメージを与えます。すなわち呼吸器感染症を引き起こすというわけです。
実際に感染してしまうと食欲不振・咳・呼吸が乱れて苦しくなるなどの症状が現れ、最終的には肺炎に発展する恐れがあります。
舐めた直後であれば速やかに口の中を濡れたガーゼで拭い、本体であるナメクジやカタツムリを確保してください。袋やビンに入れて持参することで診察の役に立ちます。
また接触自体に気づけなかった場合でも、何となく食欲がない・咳が出ているなどの症状が見られたら 速やかに動物病院を受診してください。その際、ナメクジが多い地域ではその旨も伝えるようにしてください。
神経症状を引き起こす
ナメクジやカタツムリそのものではなく、細菌やカビによる影響が出てしまった場合は『神経症状』が現れます。具体的にはふらつき・けいれんなどがあります。
そして先ほども紹介したように、最悪のケースでは『脳炎』に至るリスクがあります。症状は侵された部位によって異なるものの、発熱や意識障害を伴う場合が多いです。
突然愛猫の身にこれらの症状が現れた際は、夜間診療も含めて速やかに診察を受けましょう。けいれん発作が起きているときは猫に触れず、診断に役立てるために動画の撮影を行いましょう。
薬物中毒を引き起こす
猫がメタアルデヒドを摂取してしまった場合は『薬物中毒』の症状が現れます。この薬効は胃腸における吸収が早いため、摂取後1時間〜3時間程度で次のような症状が現れます。
嘔吐・下痢 頻脈・血圧低下・チアノーゼなど 運動失調・けいれん よだれ・高熱・過呼吸など実際にナメクジやカタツムリとの接触があった場合はもちろんのこと、不明な場合でもこれらの異変が現れたら速やかに診察を受けましょう。
くれぐれも嘔吐を誘発させるような行動を取ったり、水を飲ませて薄めるような行為は控えてください。大変危険です。

