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【闘病】”35歳”と”44歳”の不妊治療、顕微授精3年半の末に「自然妊娠」だった

【闘病】”35歳”と”44歳”の不妊治療、顕微授精3年半の末に「自然妊娠」だった

結婚して半年、なかなか子どもを授からず、35歳だったぴしゃんさん(仮称)は夫とともに不妊治療を始めました。AMH値が低く、人工授精から顕微授精へと進みました。流産を繰り返すなかで不育症の傾向もわかり、服薬を続けます。検査の痛みや薬の副作用に悩んだ3年半でしたが、最終的に授かったのは自然妊娠でした。「この3年半は何だったんだろう」と笑い合った夫婦に、その歩みを伺いました。

※本記事は、個人の感想・体験に基づいた内容となっています。2023年3月取材。

※2022年4月より不妊治療は保険適用。費用・助成金の記述は取材当時のもの

※この記事はメディカルドックにて『【闘病】結果は「自然妊娠」 3年半の不妊治療を経たリアル ~不育症についても知ってほしい~』と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

ぴしゃん

体験者プロフィール:
ぴしゃん(仮称)

東京在住、1984年生まれ。旦那と同じ会社で働いていたが、第2の人生を歩みたいと思い、結婚を機に退職。すぐにでも子どもが欲しいと思い、半年で不妊治療に踏み切る。治療中、経済的な理由から再び仕事を始めようと思い、憧れていた子どもとかかわる仕事に初挑戦。不妊治療に悩みながらも、仕事が気晴らしになり、自然妊娠にいたった。

たこしゃん

体験者プロフィール:
たこしゃん(仮称)

東京在住、1974年生まれ。40代半ばまで独身だったときは、子どもは授かれなくてもよいと考えていたが、9歳若い妻との結婚を期に心変わり。初めは気乗りしなかった不妊治療も、妻の年齢的なリスクや体質的な問題点について医学的な説明を受けて、前向きな気持ちに。4月に48歳で第一子を授かる予定だが喜びと同時に体力、経済力など子育ての不安もいっぱい。

鈴木 幸雄

記事監修医師:
鈴木 幸雄(産婦人科専門医・婦人科腫瘍専門医)
※先生は記事を監修した医師であり、闘病者の担当医ではありません。

結婚して半年後に不妊治療をスタート

結婚して半年後に不妊治療をスタート

編集部

お子さんを授かろうと思ったのはいつ頃ですか?

ぴしゃんさん

私たちが結婚したのは2018年11月。早めに子どもが欲しいなと思って、半年くらい普通に妊活してみたのですができなかったのです。当時私が35歳、主人が44歳だったので、年齢的な問題もあり、近所の病院を受診して一通り不妊の検査を受けました。

編集部

検査の結果はどうでしたか?

ぴしゃんさん

AMH値が低く、卵子の数が少なくなっていることがわかりました。そして、すぐに人工授精など医療の介入を勧められました。人工授精なら1回2万円くらいの費用で行うことができたので、気軽に始められると思ってスタートしました。

編集部

その後の経過はいかがでしたか?

ぴしゃんさん

1回試してみたのですがうまくいかず、「人工授精を繰り返しても、あまり意味がないんじゃないかな」と思い始めました。ちょうど職場の先輩に不妊治療を経験した人がいたのでお話を聞いたところ、「体外受精ならいい病院を知っているよ」と言われ、紹介してもらうことになりました。

(※監修医註)人工授精は精子の数が少ないなど、適切な患者さんに対しては非常に有効な不妊治療の方法です

編集部

転院し、どのような治療法を選択したのですか?

ぴしゃんさん

顕微授精の方が体外受精よりも受精率が高いと知り、なるべく早く結果が欲しかったので、顕微授精を選びました。経済的負担は心配でしたが……。

編集部

旦那さんに伺います。不妊治療を始めるにあたり、どんな心境でしたか?

たこしゃんさん

職場の人たちに「1、2年様子を見てもいいんじゃないの?」とも言われていたので、正直なところ、はじめはそんなに焦らなくてもいいのかなと思っていました。でも、妻から高齢出産のリスクについて話を聞き、私も早く始めた方がいいと思うようになりました。

不妊治療中に資格を取得し、進みたかった道へ

不妊治療中に資格を取得し、進みたかった道へ

編集部

不妊治療中、大変だったことはなんですか?

ぴしゃんさん

検査や治療にかかるお金が予想以上に高額だったことです。「そんなに簡単に次々と進んでいける治療ではないな」というのは、最初から感じていました。

編集部

あらかじめ「何歳までに子どもを授からなかったらあきらめる」というような話もされましたか?

ぴしゃんさん

不妊治療を始めたばかりの頃は、そういうことは考えていませんでしたが、治療を進めるうち、費用のことを考えて「40歳までに子どもができなかったらやめよう」と思うようになりました。東京都の助成金は「治療期間の初日における妻の年齢が43歳未満」という条件があるので、その年齢まではがんばれるかなという考えもありましたが、もともとAMH値が低かったこともあり、治療をするとしても40歳までというのが現実的のように思いました。

編集部

顕微授精の結果はどうでしたか?

ぴしゃんさん

何回か採卵を繰り返し、受精卵の移植も行いました。AMH値が低いので採卵数は少ないのですが、受精させるとそれなりにグレードのいい卵ができたのです。しかし、なかなか着床せず、着床したとしてもHCG値(妊娠すると値が高くなるホルモン値)も低くて化学流産してしまう。そんなことが続き、先生の勧めで不育症専門のクリニックを訪ねて検査を受けました。その結果、抗リン脂質抗体の複数項目で陽性反応が出て「不育症の傾向」であることがわかり、服薬による治療を始めました。

編集部

結局、3年半不妊治療を続けたのち、自然妊娠でお子さんを授かったそうですね。

ぴしゃんさん

そうなんです。妊娠を知ったときは本当にびっくりしました。夫もとても喜んでくれましたが、二人で「この3年半はなんだったんだろう!」って笑い合いました。

編集部

結局は自然妊娠でしたが、不妊治療が役立ったと感じることはありますか?

ぴしゃんさん

はい、もし不育症の検査を受けておらず、治療を続けていなかったら、いま、妊娠を継続できていなかったと思います。あと不妊治療中、「排卵のタイミングが一般的な日数より数日ずれているんじゃないかな」となんとなく感じていて、「私はもしかして、排卵が早い傾向があるんじゃないかな」って思っていたんです。それで、夫婦生活をするタイミングを少しずらしてみたら、妊娠につながりました。感覚的な話でしかありませんが、不妊治療をするなかにもたくさんのヒントがあったのではないかと思っています。

編集部

不妊治療中、辛かったことはなんですか?

ぴしゃんさん

検査や治療の費用が高額で、経済的に大変だったことです。それと、薬の副作用で体がきつかったこと。めまいがしたり、吐き気がしたり、イライラしたり……。それから検査の痛みも辛かったです。特に卵管造影検査や、着床障害の検査である慢性子宮内膜炎の検査は本当に激痛で、苦しかったです。

編集部

不妊治療をやめようと思ったことはありますか?

ぴしゃんさん

ないですね。私は友達とオープンな会話ができるタイプなので、検査が辛かったときなどよく友達に泣きついていました。友達から「痛いときは深呼吸するといいよ」というアドバイスをもらい、実際にやってみたらいつもより痛みが軽減されたので、友達に感謝しました。

編集部

不妊治療中、お仕事はされていたのですか?

ぴしゃんさん

いいえ、以前は主人と同じ会社で働いていたのですが、結婚を機に退職しました。でも、不妊治療の費用が予想以上になりそうだったので、治療を続けるために再び仕事をすることにしました。

編集部

不妊治療に専念するため、仕事をやめたり減らしたりする人が多いなかで、珍しいですね。

ぴしゃんさん

せっかくなら、以前から自分がやりたかった保育関係の仕事に就きたいと思って、不妊治療中に保育士の資格も取りました。今は妊娠9か月なので産休に入っていますが、正社員として好きな仕事で働けるようになり、満足しています。もし仕事を始めていなかったら、悶々と過ごした3年半だったかもしれません。

配信元: Medical DOC

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